ひしだまの変更履歴

ひしだまHPの更新履歴。
主にTRPGリプレイの元ネタ集、プログラミング技術メモと自作ソフト、好きなゲームや音楽です。

『去年はいい年になるだろう』

2010-07-10 15:21:11 | 読書

SF『去年はいい年になるだろう』山本 弘(2010-04)

書店で久しぶりに山本弘さんの名前を見て、そういえばSF書いているんだよなーと思って、偶然手にした一冊がこれ!
ちょっと不思議なタイトルに惹かれたが、タイムトラベルによる歴史改変もの。と紹介すると非常にありきたりだが、内容はとんでもねー!(笑) 普段からこんなのばっかり書いてるわけじゃないよね?!
読み始めてすぐ「え、これ小説?」と思ったもんw

SF部分に関しては、さすがに研究家(?)だけあって色々な視点・考察が入っていて、自分のような門外漢が口をはさむことなんか出来ない。
が、ひとつだけ、自分も日ごろ思っていたこと(で また先に言われてしまったこと)があるので、触れておきたい。

「SF」って“サイエンス”だから敬遠されることが多いけれども、別に科学なわけじゃない。むしろ1つ「現実と違う法則」(ネタ)を設定し、そういう世界だったらどうなるか?を突き詰めていくのがSF小説。そういう世界であることのメリット・デメリット・人間関係が語られるのが面白いSF小説であって、そのネタがあればこその葛藤があれば優れたSF小説と言える。(個人的には、それに加えてハッピーエンドが満足いく小説)
1つの仮定(ネタ)を置いて語るという意味で、全てのフィクション(小説)はSFだと思う。

なので、アイデアも登場人物も生き生きしているアイザック・アシモフが好き^^。そして『去年はいい年になるだろう』もとても面白かった。

あ、今回のネタに関してひとつだけ。地震もバタフライ効果のような影響は受けると思う。特に<ソムニウム>の重力によって。

ノストラダムスの大予言を気にするところも秀逸だったなぁ。

小説の中がこういう状況になって、現実はそうじゃなくて良かった…と言っていいものなのやらどうやら…(苦笑)


さて、SF部分については語る力を持たないが、TRPG部分についてはちょっとくらい話してもいいだろう。

だってさ、なんでSF小説なのに「グループSNE」の「SNE」はシンタックスエラーだとか、妖魔夜行百鬼夜翔サーラの冒険といったタイトル、友野詳・秋田みやび・加藤ヒロノリ・篠谷志乃といった人物が出てくるんだ!(爆)
安田均さんに借金しに行くなんて、生々しすぎるじゃないか!?w
トリニティ×ヴィーナスのような内輪ネタ満載だよ^^;
(後世の山本弘研究家にとって、避けては通れない、必須の本だな。というか、鬼門?)

この小説の主な舞台は2001年。現実に発生した事件を取り上げているが、小説の中ではガーディアンによって語られる予言となっている。
F.E.A.R.のリプレイでよく見られる、ハンドアウトで知った内容に基づく予言プレイと一緒(笑)

自分もその世界の住人だったらどうなるかについて想像するのは好き(だからRPGが好き)だが、この小説はそれを突き詰めすぎだ(笑)


他にも『ミラーエイジ』といった懐かしい名前や聞いたことのないタイトルが出てくるが、これは宣伝だな?(笑) 『アイの物語』とか、読みたくなっちゃうじゃないか。

くそー、あまりに面白くて悔しいから、不当な総評をしてやる。

本一冊使ったノロケかよ!!(笑)

(そういえば思い出したぞぉ。サーラの冒険の3巻で恥ずかしい後書き書いてたw)
…離婚してないよね?


GF別冊『まるごと QuickStart!!』

2010-07-09 23:59:40 | TRPG

ゲーマーズ・フィールド別冊Vol.20『まるごと QuickStart!!

QuickStart!!』と言えば、ゲーマーズフィールドで連載している4コママンガ。
面白いのは面白いのだが、TRPGをテーマにしたマンガであってTRPGそのもの(ルール)ではないので、別冊になるなんてすごい!
と共に、そうなると今回はリプレイは無いかなー、あるいは別冊のテーマとは別に無理やり無関係なものを入れるのかなー
と思いきや、アルシャードガイアのルールでQuickStart!!のキャラをやるという、面白い企画に!!
(これって単行本になった場合は、アルシャードのシリーズになるのか?^^;)

モモ達がPCになって、そのモモ達が「アルシャードの世界に行ったら自分達はどういうキャラになるか?」を想像してキャラ作りをするという、ちょっとややこしいけど、メタメタ面白い(笑)
シナリオも根はシンプルながら多重構造でとっても凝っている(リドルを100%解かせたりダンジョンを完全攻略させるギミックなんてなかなか無い)し、キャラの雰囲気をつかんだプレイ(田中天さんでさえもw)はとてもいい。

他にもモモ達をダブルクロスセブンフォートレスで作ったデータが載っていて、それぞれのメインイラストレーターによるキャラ絵の、普段と違った雰囲気と紹介文がとても面白い。高見先生とか池上先輩とか、いやいや、もう、みんな最高(笑)

…おお、これってダンジョン・シネマティークを読んだときに感じた、同一キャラで違うルールをやるのにぴったりな設定じゃん!(モノトーンミュージアムや天下繚乱のシナリオフックも既にあるんだしw)
少なくともリプレイを単行本化する為にはあと2話は必要なはずだから、いける!!(爆)


HTablePool

2010-07-08 23:59:23 | PG(NoSQL)

HBase0.20と0.89.20100621を見比べていて、HTablePoolというクラスの存在に気付いた。(最初、新規クラスと勘違いしたが、0.20にもちゃんと有った^^;)

HTableインスタンスをプールして使い回すものらしいけど、ということは、HTableはスレッドセーフではないということ?
と思って改めてHTableのJavadocを見たら、「書き込みに関してはスレッドセーフではない」と明記されていた(意訳なので解釈を間違っている可能性も…)。
確かにput()の実装を見ると、フィールドのArrayListに単純にadd()してたりするので、明らかにスレッドセーフではない^^;

逆にget()やgetScanner()はスレッドセーフであると解釈できる。
スキャンはScan関連インスタンスをメソッド内で作成しているだけなのでたぶん大丈夫、get()はコネクションクラスのメソッドを呼んでいるので、ぱっと見ただけでは判断できないが、たぶん大丈夫なのだろう。

じゃぁHTableを継承しているTransactionalTableはどうなんだろう?と思ったが、Javadocには何も書かれていない…。
put()とかはHTableのものをそのまま使うと同様にアウトだろうけれども、トランザクション用のput()は独自実装だから大丈夫な可能性もある…?
まぁ、「スレッドセーフである」と明示されていない以上は、「スレッドセーフでない」と仮定してプログラミングするのが常道ではあるのだが…。


HBase Shell 0.89.20100621

2010-07-07 03:42:52 | PG(NoSQL)

HBase0.89.20100621のHBase Shellをいじってみた。

まず、helpが強化されている。
help一発で全コマンドが表示されるのではなく、引数としてコマンド名やグループ名が指定できるようになった。
また、(引数なしのコマンド以外では)コマンド名だけを入力して実行することで、そのコマンドのhelpが表示される。

また、tools系のコマンドが増えている。
自分は詳しくないのでよく分からないけれども、リージョン操作系が増えているようなので、HBaseの監視やチューニングには重要なのかも?

それから、データ操作系のコマンドも多少変わっている。
使用方法自体はそんなに変わらない(中には省略的な文法が加わったものもある)が、出力されるメッセージが変更になっていたりする。

あと、HBase0.20.3で試した時にはけっこうバグがあったが、その辺りはきっちり修正されている。(久しぶりに自分で書いたページを見るまで、バグがあった事なんてすっかり忘れていたけれども^^;)


HBase 0.20.5と0.89.20100621

2010-07-04 23:59:54 | PG(NoSQL)

HBaseの新バージョンが出たので、変更点を調査
といってもプログラミングするのに関係ありそうな箇所だけで、内部実装の変更点についてはノータッチ。

HBase0.20.4→0.20.5は、それほど大したことは無い。
util.BytesのtoStringBinary()が互換性の無い変更だそうだけど、影響のある人っているのかなぁ。

対して、0.20.5→0.89の変更点はさすがに多い!
ソースを比較しただけで実行もしていないけれど、クラスやメソッドが廃止になっているので、旧来のソース(プログラミング方法)そのままではコンパイルエラーになることも多そう。
特にBatchUpdateやCell・RowResultが無くなっているので、Cascadingも動かなくなっちゃうよ。
逆に追加になったクラスやメソッドもあるので、今後要調査。

あと、0.89ではcontribが無い。
メソッドに増減があるので、今までのをそのまま入れられないからかな?
トランザクションとか、ちゃんと入ってくれるだろうか。