よしーの世界

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日本を蝕む「極論」の正体   古谷経衡

2020-02-22 08:08:02 | 
日本人は群れることが好きだ。そしてカテゴライズが大好きで、ある一定の人数の集団に収まる傾向が強

い。そして集団の中では論理よりも感情的な物言いが優先される。著者が本書において何度も登場させる

「外部から監視や点検がなく、競争のない閉鎖的な空間」は小・中・高の教育現場、日本共産党、経済右

翼、バブルの経験者たちで、その思い違いを著者の考えで切っていく。確かに言う通りだと思う箇所もあ

るが、今現在それ程影響力があると思えない、それら団体を批判しても大勢に影響がないと思われる。


中で大企業の内部留保に言及しているが、内部留保が増えているのは、ほとんどの場合が万が一のためを

考え、大企業が様々な分野に資産を分散している結果であり、不当利得が積み重なっているのではない。

という、しかし日本において特に安倍政権では大企業優先政策が多く、ベンチャーの芽を潰しているのは

明白で伊藤穣一氏が「教養としてのテクノロジー」でも触れているが、新しいテクノロジーの世界で中国

や韓国をはじめとした東南アジア各国に後れを取っているのが現実だ。


そして日本会議も取り上げているが、只々矮小化するばかりで青木理氏の「日本会議の研究」を読んだの

だろうかと疑問に思ってしまう。


私は右派でもないし、左派でもないが、残念ながら安倍政権の政治は日本を間違った方向に進めさせてい

るとしか思えない。自らに都合のいい政策をしかも「やっている感」だけをマスコミに取り上げさせ批判

勢力を潰すだけでは日本は浮上できない。景気は悪化するばかりで数字が示しているのに「緩やかな回復

傾向」を全く譲らず、効果的な打つ手が全くない。すでに閉塞状態である。



日本を蝕む「極論の正体     古谷経衡
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