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完成

仕事から上がり、昨日仕込んでおいた豚バラを、自作のスモーカーにセットし、リハーサルスタジオへと向かう。
今日のリハーサルは四時間。頃合に帰宅出来そうだ。

さて、冷えた身体を暖める間もなく、スモーカーの蓋を開ける。

桜と、くるみのチップにじっくりと燻された「それ」は、美しい飴色に輝いているではないか。この瞬間に俺の冷えきった身体は二度~三度、上昇した気分になる。

だが、君よ、あと少しまってくれ。
これからさらに一晩かけて、風にあてて乾燥させる。薫りをなじませなければならないからだ。

きっと旨いぞ!
だが、それは明日にならなければ分からない。

様々な工程をはしょったベーコン作りだが(日数にして四分の一)、一番手頃で自分にあったやり方である。
初めてのベーコンはとにかく塩辛かった。
その経験と、自分の根気の無さから考えだした製法だ。

そして、これは料理ではなく、工作だ。
火を独りで扱えるようになった、大人の工作。


明日は煙草は吸わず、ベーコンのフレーバーで一杯やるとしよう。


いつか君と「こいつ」で乾杯出来る日が来るといいな。

おやすみ
また、此の場所で会おう








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