福岡の看板屋 独り言(看板.・カワムラ)TEL092-935-7058

皆様に生かして頂いてる看板屋としての呟きです。内容は独り言なので、万が一気分を害された方が居られましたら何卒ご容赦。

のら猫探偵

2024年08月15日 | Weblog

2016年記事・・・

もう、ずいぶん前の事だが・・・

私の妻が、車で独り相撲の事故を起こした。

 

何でも、三叉路から いきなり黒い車が飛び出して 

ぶち当たりそうになり

急ハンドルを切り 壁に衝突したのだ。

 

幸い、本人は怪我が無かったので 良かったが

 

いきなり飛び出してきた車の運転手をとっ捕まえて

やろうと思い、現場の聞き込みを開始したのであった。

 

事故現場でいろいろ思案していると・・・

 

「何か、あったんですか?」と声を掛けられる。

 

振り向くと そこには、 少し太めの、

妙チクリンな格好をした

野良猫のような、オバハンが突っ立っていた・・・

夏なのに、首に風呂敷のようなスカーフを巻き 

靴下の変わりにスカーフを巻きつけ 

派手な柄のワンピースを着て その下には

ピチピチの花柄模様のスパッツを履き 

体の割には足が細いので

 

昔、流行った ロボットアニメ 鉄人28号みたいな 

体系だといえば想像できるだろうか 蓬頭垢面から

大きな目をグルグルさせ

好奇心の目で私に、あれこれと語りかけるのだ。

(げっ!この人 風呂に入っとらんな!クサッ!)

同じ靴下を1週間履き続けた 知人が居たが、

あの時の臭いだ オエツツツ!

 

会話していると、オバハンの吐息が口の中に飛び込んできた

私:「ゴホゴホッ!(クサッ!)」

おばはん ウンコでも喰ったんじゃないですかっ!?と

心の中で叫び

受け答えは 息を吸わないようにして 

吐く息だけで会話したのだ

私:「ハギャフレフォハギヤフォレフォ!」

おばはん:「はあ? なんち 言いよるか わからんニャ~」

私:「ハギャフレフォハギヤフォレフォ!

(急ぎますので是にて失礼つかまつる!」

おばはん:「それにしても 何か妙だねぇ~」腕を組み 

右斜め上を見つめ思案。

私:「ふぁにが?(何が?)」

おばはんの現場検証が始まった・・・

道路をあっちに行ったり こっちに行ったりして 

首をかしげ 納得いかぬという顔をしては 

顔を曇らせ あっちゃ こっちゃ、

移動しながら                

「う~ん やっぱ何かあるねぇ~」と言うばかり。

 

少しイライラした私は (おばはんの出る幕かっ!

こっちゃあ 真剣なんだぞ!)

(モット 真面目にやらんかい!真面目に!)と

キレ気味になり

 

私:「だから 何が腑に落ちんのですか!?」と

語気が強くなる。

 

金田一耕助にでも成ったつもりなのだろうか?

「えーくそ!やっちょれん!」と

 

あきれ果て 否!猫の手でも借りて解決しようと期待した

自分の馬鹿さ加減を恥その場を後にした・・・

 

バックミラーで様子を見ながら 車を走らせる私・・・

「まーだ やっとる・・・のら猫探偵めがっ!」

 

次の日・・・

執念深い私は、又 あの事故現場に足を運んだ・・・

其処には 昨日のオバハンは当然居らず 

太った野良猫が ジッと丸くなって

座り込んで こちらを凝視していたのであった。

 

私は、猫に声をかけたのだ 「昨日はどうも!」

猫「にゃあ~」

私:「ぷっ!やっぱり あなたでしたか・・

   立ち張りしてくれてたの?」

期待を込め 再び質問する

私:「で?黒塗りの車は?」

猫:「にゃあ~」

私:「話にならん!

何とも 奇妙な話である。

嘘だと思っているでしょう!?

 

日本男児、嘘つかな~い!