トある ショッピングストアーで
中学時代の恩師を見かけた・・・
(ありゃ!?k先生じゃねえか・・・
同級生の女の子から お亡くなりになったと
聞かされていたのに 生きとるじゃねえか だ、誰じゃい!
死んだなんていった奴は)
懐かしさのあまりに声を掛ける・・・
私:「k先生!」
すると 如何だ!振り返りざま 私の顔をみて 突然、
子牛が怯えた様な目をした!
私:「先生 お久しぶりです 覚えておられますか
カワムラです」
よそよそしく 目をそらすk先生・・・
(な、なんだ!?ひょっとして 俺を誰かと勘違いでも
しているのか?まあ、確かにアンタは生活指導の先生で、
非行少年ばかり相手にしとったから 声を掛けられると
ぞっとするのは わかるが 俺は、アンタの手を煩わすような
ナラズモノでは無かったはず・・・俺ですよ 先生!)
一体 何があったのだ!?
いろいろ 思い巡らし、ひょっとしたら あの一件を
悪かったと悔いておられるのか・・・
先生はお気の毒に、病気で髪の毛が無かった・・・
俺は、また有難くも、仏門に帰依された僧侶出身の
教師なのだろうと勘違いしておったのだ。
だから クラス全員で其の事を気遣い、
髪の毛の話は一切禁句だったのだ。
滑ったとかピカピカとかつるつるてん等、
連想する事は一切禁止・・・
どうだい?俺らのクラスは皆、気遣いの出来る生徒の
集まりだったのだ。
それなのに、俺とした事が 学年一の美人に
「一緒に帰ろう」と誘われ 有頂天になり
皆が下校した教室で 一人、ほうきをマイクに見立てて
矢沢永吉よろしく
「ハゲ ハゲ ハゲ♪」の連発で替え歌を歌い
魂の開放にひたっておったのだった。
(※ 悪意は御座いませぬ 子供の頃の話なのでご容赦下され)
人間ちゅうのは 弱き生き物で、抑圧された感情を
別の歓喜が切欠となり 一気に爆発させてしまう傾向があるのだ。
たがが外れるっちゅうのは このコッチャ!
ふと、人の気配を察知!
振り返ると k先生が タコ入道みたいに真っ赤になり
突っ立って居たのだった。
「あっ!いや これは 違うんです!こりゃ 近所のっ!
おっさんの事を、その 何ち言いますか、その・・誤解っす!」
ケンモホロロの弁解をしたのだが
聞こえておらなんだか 何も言わず 教室を出て行った・・・
次の朝 ホームルームの時間・・・
ざわついた教室、後ろの女子と喋っていると
其の子の顔が 見る見る恐怖の顔に変わる。
「バン!バン!バン!」と後頭部に激痛が・・・
他のクラスの奴がお礼参りに来たと勘違いし
「なんや 貴しゃーん!」と反射的に
反撃の態勢に入った! 一瞬のうちに 考えを巡らせた・・・
(ありゃ?頭部が全て肌色だっ・・・
真っ赤な顔したタコ人間が突っ立っとる・・・
イヤッ、坊さんに渇でも、入れられているのかっ!?
へっ!?此処は禅寺?
なんで 坊さんに 喰らされなきゃ ならんのだ?
中学校だぞ????するってえと・・・この人は・・・
イーッ!)
みるみる戦意が萎え ジンジン痛む頭を両手で覆いながら
「あ痛~っす! 先生 なして 殴るとですか
っ!?」
と頭を抱え込んだ。星も見えたよ!
k先生:「ああっ!?」メガネをかけた、
タコ入道が仁王立ちしている・・・
私 :「突然 殴るこたあ なかでしょうに!俺が何かを
やらかしたんでしょうかっ!?」
k先生:「僕ァ 頭を 叩いたんじゃ無い 君の大脳を
叩いただけです!」
私 :「だ、大脳って!?んな アホなっ!一緒やん。あ、頭が
クラクラしよる!」
クラス中 爆笑の渦に包まれていたが 俺とk先生の
二人だけは 復讐心で火花を散らして
おったのだ・・・「お、おのれ!この恨み
はらされでおくべきかっ!」
ひょっとしたら あの事が原因でよそよそしかったのか、
今も謎なのである。
ありゃ ちよっとした事故だっ・・・
遺恨はござらん!
それに、 俺は、三歩下がって師の影を踏まず。
ちゃんと、弁えた男なので、ご安心召されい!
過去の苦い思い出がフラッシュバック?
もしかして その先生 ボケてるのかもよ。
人を怖がるって 進行したボケの症状のひとつかも。
学校の先生 よくボケるらしいよ。
ずーっと おんなじ事繰り返しやってるから。
きっとボケてるんですよ。
悲しいけど人は変わって行く。
それも受け止めなきゃね(^-^)
それは血縁者ですよ。
ひょっとして 息子さんいませんでしたか?
もう一線考えられる事は双子・・・そりゃ 聞いた事無し。以上 迷宮入りどした。