宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
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3年目の醤油搾り

2011-02-06 | 
一年間育てた醤油のもろみを搾る日がやってきました。醤油作りを始めて3年目、鴨川醤油組では11樽を今日から3日間かけて搾ります。


去年は雪の降る寒い日でしたが、起きてみたら暖かな朝。気分も上がる朝日を浴びて、仕込んだ樽を車に積んで一家総出で自然王国へ向かいました。初日の今日は4樽を搾ります。


まずは、3台の羽釜にガンガンお湯をわかします。今年はいつも来て下さる長野の搾り職人さん・岩崎さん、トキさんに加えて京都から斉藤さんが来てくれて、醤油舟も3台並んで、圧巻の光景でした。


これが“船”と呼ばれる醤油を搾る道具です。


中の構造はこうなっています。ここにもろみを入れた搾り袋を重ねていって、上から圧をかけると....。


濁ったもろみが透き通った醤油になって出てきます。この瞬間は何度やっても嬉しい瞬間です。


こちらの船は口が2つありますね。船によってみんな形が違うんで並ぶと興味深いです。
搾った醤油は一番最後にでるピュアなところを生醤油として取り分けた後、一度火入れをします。


じっくり液温を88度まであげると、この様に不純物がアクになって浮いて来るので、取り除いて.....


後はさまして持ち帰り、1週間程安置してさらにオリを沈め、びん詰めして1年分の醤油の出来上がりです!


これは搾った後の搾かす。豆腐で言う“おから”の部分ですね。これもけっこう、うまいんですよ。ふりかけにしたり、漬け物の床にしたり、クラッカーに混ぜて焼いたり、みんないろいろ工夫して食べてますが、沢山出るんであまり気味です。欲しい人いたら声をかけて下さいね。


搾かすを出した袋をきれいに洗って干して、今日一日の作業は終了です。さすがに3年目だけあって、サクサク作業が進みました。


全ての作業工程は自然王国の良樹さんが記録してマニュアルを制作しています。来年からは搾りも全て自分たちの手で行っていこうというのが、鴨川醤油組の次なるステップです。このコミュニティは本気の人が多いんで、夢が次々と実現していきますね。


そしてこれが完成したばっかりの、打墨工房制作、鴨川醤油組の“船”です!いとおしそうに“船”を掃除しているのはこれから僕等の醤油作りを背負って立つ鴨川初の搾り職人となる今西君。今日はこの船では搾りませんでしたが、明日初搾りをするそうです。


全ての作業が終わった後、搾りたての醤油の味見を兼ねた食事会。毎年この時が楽しみです。樽によって違う味をうどんにかけたり豆腐にかけたりして楽しみます。

今後自分たちの船で搾る様になると、こんな感じで大人数集まる搾りの会ではなく、各家庭での搾りになっていくでしょう。3年間かけて岩崎さん、トキさんより学んだ体験の蓄積を各自のペースで行う、より日常的行為に落とし込んでいく時期が来たということでしょう。そしてさらにその日常を次の世代につなげていく事が、僕等の目指す未来なのです。

去年の醤油搾りの様子はこちら
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=2737091

一昨年のはこちら
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=1963475

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