2006年1月27日、本ブログで米国連邦財務省の「なりすまし詐欺」啓蒙用DVDを紹介したが、一方、連邦預金保険公社(FDIC)も負けてはなるのかと、時間は3分19秒と短いが、ポイントが押さえられており、また音声(当然、英語)ガイド付きのインパクトがあるマルチメディア・ビデオを公開した旨リリース(New FDIC Tool Helps Consumers Protect Themselves Against Identity Theft and Suggests Steps They can Take if Victimized
Don't Be an On-line Victim: How to Guard Against Internet Thieves and Electronic Scams)した。
リリース文の内容は簡単であり、ここでの紹介は省略するが、ビデオを見て感じた簡単な印象だけ述べておく(あくまで個人的印象であり、不謹慎な点はごめんなさい)。
自分は絶対詐欺には引っかからないと自ら自負する人も一度見ておくと参考になるし、もちろんインターネットバンキングの推進上、消費者向けの啓蒙ビデオの作り方に悩んでいる金融実務家には参考となろう。
なお、約5年前のFDICのビデオをFDICのHPで探したところ”FDIC Youtube Channel”で見つけた。膨大なデータベースから今でも3分たらずの短時間に検索でき、いまだに閲覧できるシステムを持つ米国の強さが見えた。
〔印象1〕犯人や被害者のモデルの顔がよい:被害者は善良そうな中年のおじさん(52歳)など、あわてかたが良い。一方、犯人はどう見ても凶悪殺人犯には見えないが、少々詐欺師らしきプライドがあるようなひげずら顔。
〔印象2〕犯人が被害者のそばを通りつつするりと財布を盗むところやパスポートの偽造等、日常性が感じられて印象深い。詐欺社会に生きる我々が持つべき知識強化のためには、手口は出来るだけ具体的であるというFDICの哲学が感じられた。
〔印象3〕 フィッシングにかからないためのアクセス時の入力手順等も具体的である。機密情報である社会保障番号、運転免許証、パスワード、生年月日、母親の姓といったキーワードが、カード等デバイス例とともに取扱い上の留意点が説明されるので、日本人でも分かりやすい。
〔印象4〕銀行や信用情報機関への被害報告の仕方の説明も具体的である。
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以下の説明は2006年1月28日現在に記載である。
1.このビデオはFDICのホームページの1月26日付け「What’ s New」にある。どうしても見つからない場合は次の先に照会メールを送っていただきたい。
なお、連絡いただいた内容については、個人情報保護法ならびに関係省庁のガイドラインに基づき「×××」が善良なる管理者の注意義務を厳格に履行し、今回の情報の発信のみに利用すること、ならびに第三者へ情報提供を行わないこととする。
(1)本件 欄:FDICビデオのURL
(2)本文:①メールアドレス
②法人の場合:企業名(フリガナ)
個人の場合:姓名(フリガナ)
2.この教育ツールを見るためには「Macromedia Flash Player」が必要である。
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(今回のブログは2006年1月28日登録分の改訂版である)
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