アイドルに国境はないーーアジアに広がるAKBグループの海外展開を考察
メンバーは自ら志願して海外グループに移籍している。彼女たちにとって、言葉や生活習慣、仕事のスタイルも異なる海外で活動することは大きな挑戦だ。それでもジャカルタの仲川遥香のように、日本にいた時には想像もつかない活躍をしているメンバーもいる。
現在、日本人が海外のタレントの動向をSNSでチェックするように、世界中の人々が日本のアイドルの活動をチェックしている。アジア諸国でもスマホが普及し、日本のコンテンツがいつでもどこでも視聴できる時代だからこそ、アイドルに国境はない。日本だけでなく世界規模で活躍できるアイドルがこれからも登場し、いずれは日本と各国の「友好の架け橋」になることが期待されている。
恒例の佐藤仁氏による素晴らしい記事。
敢えて突っ込まさせていただくなら、現実的には国境は厳然と存在するとしか言えないだろうと思う。政治の壁というのはリアルなものだし、分かりやすい例として、就労ビザを取得することのハードルの高さを上げるというのもありだろう。
けれども文化には、そのような物理的なものに近いような壁は存在できないと思われる。誤解を恐れずに言い切ってしまうなら、文化が高きから低きに流れることを完全に押しとどめることなど、誰にもできない。それは水の如くにシンプルにナチュラルに引き起こされる。
かつての鉄のカーテンも、ベルリンの壁も、文化の浸透を阻むことはできなかった。誇張表現で言い切るなら、ビートルズとウォークマンが冷戦をも終息させてしまった。
さらにはアジアという立地には、既にして多くの先人の骨が無造作に埋まっており、忘れ去られたかのように無数の魂が佇んでる。既にして終わってしまった志、堆く積み上がった悲劇が、言わば呼び水となってくれてる。アイドル文化もまた、容易に国境を越えて行く。感謝しかない。
GQ JAPAN 2013年2月号
メンバーは自ら志願して海外グループに移籍している。彼女たちにとって、言葉や生活習慣、仕事のスタイルも異なる海外で活動することは大きな挑戦だ。それでもジャカルタの仲川遥香のように、日本にいた時には想像もつかない活躍をしているメンバーもいる。
現在、日本人が海外のタレントの動向をSNSでチェックするように、世界中の人々が日本のアイドルの活動をチェックしている。アジア諸国でもスマホが普及し、日本のコンテンツがいつでもどこでも視聴できる時代だからこそ、アイドルに国境はない。日本だけでなく世界規模で活躍できるアイドルがこれからも登場し、いずれは日本と各国の「友好の架け橋」になることが期待されている。
恒例の佐藤仁氏による素晴らしい記事。
敢えて突っ込まさせていただくなら、現実的には国境は厳然と存在するとしか言えないだろうと思う。政治の壁というのはリアルなものだし、分かりやすい例として、就労ビザを取得することのハードルの高さを上げるというのもありだろう。
けれども文化には、そのような物理的なものに近いような壁は存在できないと思われる。誤解を恐れずに言い切ってしまうなら、文化が高きから低きに流れることを完全に押しとどめることなど、誰にもできない。それは水の如くにシンプルにナチュラルに引き起こされる。
かつての鉄のカーテンも、ベルリンの壁も、文化の浸透を阻むことはできなかった。誇張表現で言い切るなら、ビートルズとウォークマンが冷戦をも終息させてしまった。
さらにはアジアという立地には、既にして多くの先人の骨が無造作に埋まっており、忘れ去られたかのように無数の魂が佇んでる。既にして終わってしまった志、堆く積み上がった悲劇が、言わば呼び水となってくれてる。アイドル文化もまた、容易に国境を越えて行く。感謝しかない。
GQ JAPAN 2013年2月号