「置かれた場所で咲きなさい」 の本を 読み終わったので 母に返したら
「その続きだよ」 と 同じ渡辺和子書 「面倒だから、しよう」を貸してくれました。
(面倒だけど 読んでみました)
私はカトリック信者ではないので 前出の本と この本は 内容的には同じように思えました。
ただその中で衝撃的だったことは 2・26事件で お父様を亡くされたページでした。
≪2.26事件≫ 昭和11年
死亡者 | 松尾伝蔵 高橋是清 斎藤実 渡辺錠太郎 |
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負傷者 | 鈴木貫太郎 |
他の被害者 | 警察官5名殉職、1名重傷 |
犯人 | 村中孝次、磯部浅一、安藤輝三、栗原安秀、香田清貞、北一輝、西田税他 |
作者は、死亡者の一人 渡辺錠太郎さんの娘さんだったのです。
30数名の陸軍の青年将校と兵士が朝の6時前、トラックで渡辺家に乗り付け 娘さん(当時9歳)の目の前で お父さん(当時62歳)を惨殺したのです。
作者が、宗教の道に進んでからも 「その父を殺した人を憎んでいますか?」 とよく聞かれたそうですが そのたび 「お恨みしてません」 と答えていたそうです。
が、50歳にもなったころ あるテレビ局から 「どうしてもテレビに出て欲しい」 と懇願されて 2月26日 テレビ局に行ったら 本人に何の断りもなく お父さんを殺した側の兵卒が一人 同じテレビに出演するために呼ばれていたそうです。
殺した側と 殺された側
テレビ局の方が気を遣って コーヒーを出してくださったのに 茶碗を口元まで持っていっても 一滴も飲めなかったそうです。
その時 「私は、本当に心から許していないのかも知れない」 「やっぱり私の中には父の血が流れている」 と感じ 「汝の敵を愛せよ」 の難しさを味わったそうです。
人間は弱いものです。 頭で許しても体がついていかないことがあります、 としめてありました。
私は、その時のテレビ映像を観てみたいです。 どんなに自分に堪えて 微笑んで話されたのかを・・・・
私だったら 「よくぞ現れた! 父の仇だ!」 と罵声をあびせたかもしれません。
宗教とは 人生の穴をふさぐためにあるのではなく、その穴から、開くまでは見えなかったものを見る恵みと勇気、励ましを与えてくれるもの、と定義してありました。
どれどれ 今度は 「般若心経」 でも読みましょうか・・・・・・・・・・