朝刊に「日体協が、国体開催地優勝主義見直し模索」の見出しで、記事が書かれていました。
内容は、いつもどおり「他県から選手を呼んできて優勝することはいかがなものか・・」ということに対する日体協の動きがあるということでしたが、そこに気になる内容がありました。
全日本スプリント選手権で、2位となった十六銀行のアイススピード選手が、カナダで開催される世界スプリントに出場せず、月末の国体を「岐阜県スケート連盟から説得されて・・・」出場するというものです。
北海道の所属企業の経営不振から移籍先が見つからず引退を考えていたところに岐阜県が好条件で迎え入れてくれた・・・そのことで、この判断となったようです。選手の選択する際の苦悩は、容易に理解できるところです。
アイススケート界において、世界選手権と国体は比較するまでもなくレベルも重要度も圧倒的な差があります。
世界選手権をあきらめさせ、国体を選択させたことが、本当の意味で岐阜県にこの選手を呼んできた意味ととらえられるのでしょうか・・・
まあ、国体が終わって他県に転出されるのであれば、説得した側の気持ちもわかりますが・・
いずれにしても、短い選手生命の中で世界選手権を一回でもパスすることは本当にかわいそうな話ではないかと、勝手に思っています。
国体開催地優勝至上主義・・・誰もが疑問を持っているのに、誰も止めない現状に嫌気がさしているのは私だけではないでしょう。記事にもあるように、「国体団体優勝(天皇杯)」というものをなくさない限り、どんな加点方式に変更しようが、何しようが、お金(税金)をかけて獲得に走る県は無くならないでしょう。何よりも、開催地で頑張っていた地方選手が、他県からの流入選手で地元国体に出場できない現実・・・開催県の県民がそのようなことは望んでいないはずです。