BIS 国際決済銀行 隠された歴史/アダム・レボー/副島隆彦監訳・解説/古村治彦訳/成甲書房/2016
欧米の金融市場に係わる、銀行家、産業資本家たちなどが、国際決済銀行を介して表舞台の人たちが第一次世界大戦の後始末(ドイツの賠償金)、直後の後のドイツの復興、第二次大戦、ヨーロッパ統合について、取組んだ経緯が書いてある。
出版社が成甲書房ということで陰謀論の範疇で扱われる傾向が強いが、当時の欧米の金融界に絶大な影響力があった人物の視点で読んでいくと、ただ単に表舞台の人のビジネス上の都合ではなさそうであること、表舞台の背後に闇が潜み、登場人物それぞれ役割を与えられている気配が濃厚である。
この本には、それが誰の意思であるとは書いていないため、この本の評判は必ずしも評判は芳しくない
が、歴史を動かした特定の重要人物の人物相関図のネタ本であるとして割り切り、他の歴史書に書かれている情報と繋ぎ合わせると、この本で言及されていない存在について薄っすらと見えてくる仕掛けになっている。
そう考えると、国際決済銀行は、設立当時も今も、金融界を支配する黒幕が、表沙汰にしたくない、されたくない巨額資金の金融取引、金融決済上必要となったことを受け、設立され、維持されているとみるべきなのである。
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