閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

Fire生活経験談のほか、世相世情 💹📆、知的生産技術💻📱、書評📒について、書き綴ります。⏳

関東軍 在満陸軍の独走

2016年09月07日 | 書評 軍事
関東軍 在満陸軍の独走/島田俊彦/講談社文庫/2005

1965年に中公新書で出版された本の再刊。
著者は、外交史、軍事史分野にて史料に基づき検証を行う、日本近現代史の研究者。また、著者は、島田俊彦文書と呼ばれる、敗戦後焼却を命じられた軍令部保管の対中外交・軍事関連文書を保管していた。

従って、著者によるこの本は、そうした史料の積み重ねの上に、書かれたものとして評価しうる。
文章的には、少し堅い書きぶりで読みやすいとは必ずしも言えないが、筋は通っている。
ただ、日本軍、日本政府側の記述が中心であり、中華民国、イギリス、ドイツ等に係わる記述が、若干浅い印象があり、筋として概ねその通りと読める一方、そうした点からのアプローチがあれば、この本はもっと高い評価を得ていたと思う。

そういう意味でいい歴史書であるが惜しい本である。

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