戦後経済史は嘘ばかり/高橋洋一/PHP研究所/2016
大数学科、経済学部卒、元大蔵省官僚、小泉純一郎内閣、第一次安倍政権時代に官邸の立場で業務経験ある方の、戦後経済史の解説本。
タイトルと内容に乖離はない。なるほどと思われることが書いてある。
ためになりそうな見出しを以下に列挙する。
・実は、繊細に遭っても日本の工場はかない生き残っていた
・GHQの改革がなくても、日本は戦前から「資本主義大国」だった
・農地改革は購買力を増やしたのではなく、共産主義かを防いだ
・「1ドル=360円」の楽勝レートが高度成長の最大の要因
・「石油ショックで急激なインフレが起こった」はウソ
・間違いを認めたくない日銀の自己正当化が、悲劇を長引かせた
・「毒素条項」は、TPP以前の貿易協定でもだいたい入っていた
いわゆる専門家と言われる人には、この種の本にて、俺は何でも知っている、どうだ凄いだろみたいな書きぶりとなるが、高橋洋一の場合はそんな雰囲気はない。それゆえ、私は、高橋洋一についてタダモノではない言論人と評価するのである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます