「ニューヨークの物理療法リハビリテーション研究所の受付の壁に掲げられている作者不詳の詩」
(1) 大きなことを成し遂げるために、力を与えてほしいと神に求めたのに、
慎み深く従順であるようにと、弱さを授かった。
(I asked God for strength, that I might achieve
I was made weak, that I might learn humbly to obey...)
(2) より偉大なことができるようにと、健康を求めたのに、
人生を間違わないようにと、病弱を与えられた。
(I asked for health, that I might do greater things
I was given infirmity, that I might do better things...)
(3) 幸せになろうとして、富を求めたのに、
賢明であるようにと、貧困を授かった。
(I asked for riches, that I might be happy
I was given poverty, that I might be wise...)
(4) 世の人々の称賛を得ようとして、成功を求めたのに、
神様の存在に自分が気付けるようにと、弱さを授かった。
(I asked for power, that I might have the praise of men
I was given weakness, that I might feel the need of God...)
(5) 人生を楽しもうと、たくさんのものを求めたのに、
あらゆることを楽しめる命を、自分はすでに授かっていたことに気付いた。
(I asked for all things, that I might enjoy life
I was given life, that I might enjoy all things...)
求めたものは何一つとして与えられなかったが、願いは全て聞き届けられた。
自分は神様の意にそわぬ者であるにもかかわらず、心の中を言い表せない祈りは全て叶えられた。
私はあらゆる人の中で、もっとも豊かに祝福されて「いた」のだ。
(I got nothing that I asked for -- but everything I had hoped for
Almost despite myself, my unspoken prayers were answered.
I am among all men, most richly blessed!)
(感想)
これはインターネットで出回る有名な文章ですが、日本語訳には数種類あり、違和感を感じた部分を私なりに一部を赤字で意訳してみました。
ニューヨークの物理療法のリハビリということは、身体の欠損やガンなどの重病患者の心理を思いやって掲げられたのでしょう。
人生において考えてもいなかった、「自分の死」というものを見詰めた時に、浮かんで来た言葉の感じです。
聖書からの影響で創られた詩としましても、人間が知っておくべき知恵が存在しています。
(1)と(2)は、人間とは自分が強い場合は、他人を害することも「してしまう」かも知れない示唆です。
暴力に限らず、自分が有頂天な人間は、言葉でも他人を平気で害することが「出来てしまう」ところが有るのです。
しかし、人間の人生とは、自分の死後も合わせて1回の人生なのが真理なのです。
他人を傷付けるぐらいならば、「自分が」病弱であるほうが死後の人生を考えますと良いのは本当です。
(3)(4)は、人間は金に目が塞がれますと、人生で本当に大切な事(情け心・愛情・・・神様への感謝)を「考える機会」が減ります。
これは死後の人生を考えますと、本当に不幸なことなのです。
貧乏ならば、もがきながら色んなことを考えるように強制的になるものです。私たちが悩みのために(悩みの御蔭で)、本を読むようにです。
ただし、正しい真理の方向に自分で向かなければ、より罪を犯してしまうものです。
貧乏でも「謙虚さ」を忘れない人間は、人生の真の勝利者に成れます。
お金持ちでも謙虚さを維持できる人間は、ほんとうに素晴らしい人間です。
(5)が最も大切なことです。この下の3行の解説でもあります。
人間にとって一番大きな贈り物は、すでに与えられている命なのです。
貧乏も病気も人生も、それを体験出来ることが、すでに大きなプレゼントなのです。
これに気付けますと、人間はどんな状況でも楽しめることが可能に成ります。
そして、魂が生まれる意味であり崇高な目的は、短い人生の間に感謝の気持ちを置いて行くことなのです。
生かして頂いて ありがとう御座位ます
この詩についての情報:
作者は不明。原出典は石沢英司著『ラスク博士自叙伝.第4章概要(五)、鷲の子(とりのこ)山荘たより38.』
ラスク(H.Rask)博士はアメリカの内科医師で、第二次大戦下、空軍戦傷者の医学的リハビリテーションを熱心に行った方です。 この詩は、ラスクがアドレイ・スティーブンス(アイゼンハワー大統領の対立候補)から1955年にもらったクリスマスカードに書かれていた詩です。
その詩は南北戦争当時の南軍の無名の一兵士が書いたもので、スティーブンスがサウスカロライナの田舎の教会でみつけたそうです。
ラスクはこの詩を患者に見せたところ、その患者はこれを読んで、さらに重度の脳性まひの少年に手渡しながら、「あのねー、この詩を書いた人は俺たちのことを言ってるんだよ」と言いました。
その晩、この少年は面会に来た父親にこの詩を見せながら。「これは俺たちのことを言っているんだ」と患者の言葉を繰り返して聞かせました。
それを聞いた父親は「いや、これは私のことも言っているんだよ」と息子に言ったのです。
後にこの詩は、ニューヨーク大学医療センター・リハビリテーション研究所の「信条」になった。
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白山中居神社に住まうお猫様です。まだ若くて、栄養不足の感じです。
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