なかちゃんずの山歩き+α

夫婦で仲良く山へ登っています。

【福井】龍神伝説の夜叉ヶ池へ。

2016年06月22日 | 福井

2016年 6月18日(土)  わ~い登山日和だ~!

 

福井県の「夜叉ヶ池」に行ってきた。

「夜叉ヶ池」は 福井県南条郡南越前町にある標高1100mのところにある池で、岐阜県揖斐郡揖斐川町 との境界付近に位置する。

池の周囲は約545m、最深は7.8m。

これまで水が涸れたことがなく、昔から雨乞いの池として敬われてきた。夜叉姫伝説(龍神伝説)の池としても有名である。

また、全世界でこの池にだけ棲息するという、「ヤシャゲンゴロウ」(絶滅危惧Ⅰ類)の姿を見ることができる。

 
登山道は池のある福井県側と岐阜県側からのコースがある。
今回は岐阜県側からスタートした。

 

揖斐川町、国道303号から町道池ノ又線に入る所には、夜叉ヶ池登山案内の大きな看板があるので、そこから町道に入っていく。

ここから登山口駐車場まで13㎞ある。

最初は広い舗装道であるが、後半は対向できない狭い道になる。狭くなるところで「マイクロバス通行不可」の案内板があった。


狭い道を抜けると道路は広くなり、トイレらしい新しい建物が左手側にあった、その横を通過すると、すぐに広い駐車場がある。
(40台駐車可能と記されている)

午前7:30頃であるが、すでに10台以上駐車していた。

 

駐車場にある登山案内。

 

説明板の横が登山口。

 

 谷に降りるように道が付いている。

 

すぐに小さい沢を渡る。

昨日雨であったが、この程度の水量なので、晴れた日はそれほどの水量はなさそうだ。

 

沢沿いにはミズタビラコがたくさん咲いていた。

 

沢には木橋がつけられているので、快適に歩ける。

 

トリアシショウマ もたくさん咲いている。

 

 

花の写真を撮影しながら、ぼちぼち歩くと、また木橋があった。

前には単独の男性、女性登山者がいた。後ろからも数人の登山者の声が聞こえる。
人気の山であることがわかる。

 

ササユリは見頃もあり、これから咲いてくる蕾もあった。

 

薄暗い林床にはギンリュウソウがにょきにょき~。

 

前方にアルペンチックな夜叉壁が見えてきた。

カメラをズームにして撮影。 

 

 新緑の中、森のいい香りがする登山道を歩いていく。

気持ち良い道。

 

 水場。

 

 ブナの倒木の横を通過して。

 

これは、イワウチワの花が終わった後?

 

 コアジサイ。

 

下って 小さい沢を渡り、また登る。

 

 ヤマツツジの赤が華やか~。

 

 ブナが美しい登山道を歩く。

 

 夜叉壁がだんだんと近づいてきた。

 

 大きなブナの木。 

   

気持ちのいいブナの原生林が続く。

 

「 幽幻の滝」に着いた。

夜叉姫がこの滝の水で身を清めたという滝。

滝の水は肌を若返らせ、長寿が叶うとも伝わっている。


滝の近くにヤグルマソウが咲いていた。 

 ここで少し休憩して、水しぶきを浴びた。

 

さらに進むと、夜叉壁から流れ落ちる「昇竜の滝」が見える。

 

ズームにすると滝の横に咲くニッコウキスゲが見えた。 

 

岩場の登りになった。トラロープが垂れ下がっているが、ロープを使わなくても簡単に登っていける。 

 

 オオバギボウシが咲きだしていた。

まだ蕾のものが多かったので、まだ楽しめそうだ。

 

ニッコウキスゲが登山道のそばで咲いている。

 

 キンコウカもあった。

これも蕾が多い。

 

ここを登ると、稜線に出る。

 

 ニッコウキスゲが美しく、足が遅くなる。(笑)

 

アザミもいい~。素晴らしい景色だ。

 

稜線に上がると、ニッコウキスゲ、イブキトラノオ、アザミのお花畑が広がっていた。

 

 下に続く木の階段を下りれば、夜叉ヶ池だ。

池は後ほどにして、稜線上から夜叉ヶ池を見ることにしよう。

 

ゴツゴツした岩の 稜線を登っていく。

 

 登るにつれて、池が見えるようになってきた。

 

斜面に見える人工物はライブカメラだ。 

 ライブカメラのところから見ると、こんな感じ~。

 

岐阜県が設置したライブカメラ。

昨日見たライブカメラからの映像はガスで真っ白だった。一日違いで最高の景色が見れた。

 

ハートに見えるらしいけど、木が茂ってはハートには見えずらい。

 

ライブカメラより、もっと上へ。

 

 こんな標高の高いところにある池、不思議に思う。

お椀型の池は、湧き水ではなく、すべて溜まり水であるらしい。
この池の集水域がすべてが硬固な岩壁であるため、池の水の確保が有効に働いているんだろう。

前方に見える山は三周ヶ岳。ちょっとヤブ漕ぎが必要なようだ。また、いつか登ろう。

 

夜叉丸へ向かう。ライブカメラのあたりから上は、笹が茂っているのでヤブ漕ぎ覚悟で行こう。

 

 夜叉丸到着。1212m。

ここだけ笹がなかった。

 

夜叉丸から三国岳方面に歩き、夜叉丸を見たところ。

夜叉丸から、さらに笹が覆い、背の高さくらいの笹ヤブ漕ぎ~。山の肩まで様子観察しに行くが、半端ないヤブが続いていた。

先ほど道を譲った若い男性5人のパーティもすぐに退散してきた。

 

夜叉丸方面に戻ってきた。こうして横から見ると、かなりの急斜面だ。 

 

 これから「夜叉ヶ池」に降りよう。

降りてる途中に撮影。

夜叉ヶ池に降りる稜線上には、登山者がたくさん休んでいるのが見えた。

 

夜叉ヶ池もズームで撮影。
夜叉ヶ池の木道の奥にある、少し広くなったところが休憩スペース。

 

 夜叉ヶ池に降りるていく。

 

神秘の池「夜叉ヶ池」が目の前に現れた。

 

 日本固有種であるモリアオガエルの卵がいっぱい。

 

 木道を歩いて休憩スペースへ。

空いたところに座らせてもらいランチにした。

 

休憩スペースから見た「夜叉ヶ池」。ロープが張られていて、池には降りられなくなっている。

 

池の横にある「夜叉龍神社」

 

 ここでは火気の使用一切禁止になっている。

福井森林管理署のパトロール員がいて、自然環境保全の呼びかけ活動をされていた。

 

イモリ。

 

見たかった ヤシャゲンゴロウがいた。

スイスイ泳いだり、石の上で甲羅干ししたり。

 

池でまったりしたら、来た道を戻ろう。

ニッコウキスゲの群落と一緒にオオバギボウシの蕾がたくさんあった。 

 

 岩壁の横に踏み跡があったので、そこを辿ってニッコウキスゲを見に行った。こんなに見れて、最高のピースサイン。

パトロール員さんの話によると、今年は雪が少なかったので、池の水も少ないし、ニッコウキスゲの花も少ないそうだ。

 

バイケイソウの蕾。 

 

下りの岩場も気をつけて。

 

帰りもじっくりと昇竜の滝眺めながら降りる。

 

 幽幻の滝が見えてきたが、登山者の声が聞こえてきた。

夏の滝は登山者のオアシス。行きも帰りも大賑わいだった。

 

振り返り夜叉丸方面を見る。一部分、木のないところが登った岩場だ。

 

ズームして見たら、登山者さんが 降りていた。

 

 木橋を渡ると、もうすぐ駐車地だ。

 

駐車地に到着したら、今日の登山も終了~。

雰囲気の良い森を歩き、神秘の夜叉ヶ池を見れたことがなにより嬉しい。

 

伝説の夜叉ヶ池は、透き通ったきれいな水をたたえていた。

清澄な池で、汚水が流入せず、低温であることが生息条件とされる「ヤシャゲンゴロウ」が棲める池。

注意事項を配り、登山者に環境保全を呼びかけているパトロール員の方、ほんとにご苦労さまだと思った。

しかし、その傍らでパトロール員の目を盗んで池の横でタバコを吸っていた登山者3名がいた。

ヤシャゲンゴロウとその生息環境を守るための禁止事項、それは難しいものではないと思う。

各自が登山マナーを守って登山したいものだと感じた。