切り口が変われば見かたも変わる

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140826/k10014094681000.html

この問題は見かたを変えると全く正反対の回答が出るのが興味深いですね。

経営者側からすれば
「1000万の年収やってるのに、昼間サボって夜遅く帰ってきて残業代まで請求されたらたまらんわ」

労働者側からすれば
「夜遅くまで仕事して、サービス残業かよっ」

いずれも気持ちはわかりますね。
確かにパチンコ店になぜか会社の営業車が停まっていて、それが1時間2時間ずーっと同じ場所に停まっている光景は散々見ているし、前の会社のトラックの運ちゃんはどんなに配送件数が多かろうと少なかろうと、きっちり18時に帰って来るという・・・・

これ、確実にサボってますよね～。

これ毎回やられたら、経営者だって「残業代だとぉ～、ざけんじゃねぇ」ってなりますわ。


逆にこれも経験から話しますが、営業って相手の時間にあわせて行動する為、どうしても拘束時間外の仕事が増えます。
ヘタしたら自分の休日だろうと、家から得意先に連絡しないといけなくなる事だってあるし、自分の携帯を教えたりしたら、旅行先だろうがおかまいなしで24時間体制での対応が求められます。

そこに悪意のある経営陣が「成績が上がらないのはなんでだ?」って言う訳ですよ。
「休んでいる場合じゃないだろ」と。
「出ろ」とは言わないですよ、言わないですけど、ニュアンスで匂わせる訳です。

休日は休日ですから、その人が何しようと勝手なんです。仕事をして遅れを取り戻そうが、普通に家でボケてようが。
でも、成果主義ですから、成績が落ちれば当然給料も下がる訳です。
だからサービス残業とか休日出勤はせざるを得ない。

「うちは残業代つかないんだから、とっとと帰れ」と表向きで言っても、裏で「成績が落ちてるのに、お前どーすんだ」って言われたら・・・・・しれっと帰れます?

営業会議で吊るし上げ食らうんですよ。皆が見ている前で、上層部から鬼のような攻撃が待っているという・・・

そりゃ、もがきますよ、マジメな人であればあるほど。

今の会社って会社は従業員の事を考えておらず、会社の利益を重視しているし、従業員はテメェの事しか考えていないと思いますもん。
信頼関係ゼロといってもいい。

だから、こんな法案出しても「自分の都合のいい解釈」しか出来ない訳です。
切り口が変われば見かたも変わるんですね。

だから、会社にしても従業員にしても、まずこの法案云々よりも「管理体制をきっちり見直す」事がまず先決って話だと思います。

それからでないと、この法案は改悪でしかないと思いますけどね。