昨日某卸製薬会社のMR勉強会に講師として参加してきました。今回の主題は「メタボリック症候群から見た高血圧治療」であります。メタボリック症候群の病態像は内臓脂肪蓄積型肥満とそれによるインスリン抵抗性にあります。潜在的持続的なインスリン抵抗性は高インスリン血症を惹起し、大血管病変に直結した動脈硬化を急速に進行させ、結果心血管イベント(急性冠症候群など)を引き起こす最も危険なリスクと考えております。従って、これからの降圧治療は単にターゲットに向けた降圧だけでなく、インスリン抵抗性改善を視野に入れた降圧が求められる訳であります。具体的には臨床パラメーターとして遊離脂肪酸・アディポサイトカイン・PAI-1などの改善を図ることが重要となります。実際に選択薬剤はARB/ACE・長時間作用型Ca拮抗薬・α-ブロッカーなどが推奨されると考えられます。個人的見解では利尿剤は少量であってもインスリン抵抗性を悪化させる可能性があり、避けるべきでありましょう。特に耐糖能異常(IGT)症例ではすでに動脈硬化が早期より急速に進展することが証明されており、チアゾリジン誘導体(TZD)であるピオグリタゾンの早期導入が重要と考えております。実際当院では比較的早期よりアクトス(30)を導入しております。その副作用について懸念している慎重なドクターも多いようですが、全く心配するような重度の副作用はなく、一部の女性で浮腫が認められるのみ(約15%)で減塩・節水指導で速やかに改善いたします。
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