ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

ジャヌビアによる2型DM治療のパラダイムシフト

2011年01月25日 09時12分00秒 | 診療&トピツクス

 上京してジャヌビア発売1周年記念シンポジウムに参加してきました。MSD主催で会場はグランドプリンスホテル新高輪(パミール3F)でした。総合司会は清野先生と門脇先生でしたが、コンパクトで解り易い講演会であったと思います。まずSession1では植木先生の膵β・α細胞機能制御に対しするDPP-4阻害薬の効果では膵アポトーシスを抑制して、膵細胞機能やシグナル伝達の改善作用が期待できると報告があった。またSession2では谷澤先生の臨床効果に対する血糖改善効果や臓器保護効果などについて説明があった。またDescussionでは西村先生のCGMS(持続的グルコ-ス監視システム)からみたその特徴についての解説があり、ジャヌビアは食後血糖改善効果と昼食前と夕食前の血糖低下効果が最大であるとの報告があり、その時間帯は低血糖に注意が必要との喚起があった。また矢部先生のジャヌビア投与後の血糖とインスリンおよびグルカゴンの経時的変動についての検討結果が報告され、特にグルカゴン抑制効果について強力で多剤ではみられない特徴であると思われた。最後に門脇先生からDPP-4阻害薬との併用剤についてどれが好ましいかとのコメントがあり、大いに参考になりました。またSU剤との併用では半量から投与して低血糖には十分気を付ける必要があると強調しておりました。とても充実した時間を過ごすことが出来てよかったと思いました。

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