山岸教授の講演を聞いてきました。血糖記憶について病歴が長く、血糖
コントロールが不十分症例ではその後の強化療法を施行しても予後や合
併症リスクはさほど良くならない。一方、早期からの強化療法では著明な
予後および合併症予防が期待できる。この血糖記憶の主因は老化物質
AGEs(最終糖化産物)の蓄積に密接に関係しているらしい。これが一定
量以上蓄積ではその後強化療法しても直ぐに減ることはなく、予後を改善
しないとされる。
したがって、早期治療と良好な血糖管理の実現が重要である。その結果、
AGEsの蓄積は軽減できるらしい。各種DPP4の中で最も優位にこれを低下
させるのがトラゼンタであるらしい。またAGEs受容体活性を抑制する効果
もあり、AGEs/RAGE関連の酸化ストレスによる臓器障害進展の悪循環を
断ち切れる可能性があるらしい。さらにトラゼンタ自体が抗酸化作用を有し、
より強力な抗酸化作用が期待できるらしい。懇親会で直接教授に質問した
のでありますが低アディポネクチン症例では高AGEsになり易いとおっしゃ
ってました!そう考えるとアクトスとの併用が効果的かな?(現時点では併用不可)