今日は検査日(午前診療)で腹部エコー・心エコーなど3件ありました。
高齢者では潜在的あるいは軽度心不全症例が目立ち、収縮能(EF%>45)
が保たれていても、拡張能(弛緩)障害(Em<8~10)を呈している方が結構
多いです。男性よりは女性に多い傾向があります。また一回拍出量・心係数
(<2.2)の低下症例も認められ、いわゆる低拍出症候群を呈している場合も
多いです。一方、心筋肥大合併で大動脈弁流出路では閉塞性肥大型心筋症
併発例も散見され、失神発作既往歴では注意が必要であります。
このような症例ではβ-ブロッカー(アーチストなど)が有効であります。アーチスト
は2T(1.25~10mg)/分2まで分用が可能であり、高齢者では少量から慎重
に使用すべきであります。優位な心筋退縮効果が期待できます。