脂肪細胞の新たな視点(アディポネクチン受容体の作用機序解明と臨床応用)
について東京大学糖尿病・代謝内科の山内先生の講義を直接拝聴することがで
きて光栄でした。私も10年ほど前からメタボDM症例の低アディポネクチン血症に
ついて興味があり、個人的な臨床データを蓄積しておりました。特に心血管疾患
では強い相関性を確認しており、その主たる原因だろうと考えておりましたが、同
時にその受容体AdipoRの感受性については非常に興味がありました。まさに、
その受容体のクローニングに成功されたのが山内先生あります。その受容体はカロ
リー制限や運動により活性化されるAMPKや長寿遺伝子SIRT1を活性化し、ミトコ
ンドリア機能を高めると同時に酸化ストレスなどの細胞内ストレルを軽減し、健康長寿
を達成することをモデル動物を用いて明らかにしています。さらにAdepoR活性化を
する経口可能な低分子化合物(AdipoRon)の発見に成功しました。この物質は糖・
脂質代謝を改善してその健康寿命を明らかに延長するすることを証明しされております。
したがって、AdipoRonは健康長寿達成のための新薬として大いに期待されます。