先週入手した本。偶然だが、どちらも「共立出版」の書籍である。
共立出版は、創業80年の科学や工学の分野に強い出版社である。情報系の分野では、2001年4月号で休刊になった「bit」という月刊誌が有名であった。バイオ系では50年の歴史をもつ「蛋白質 核酸 酵素」がよく知られている。
「研究者のテイスト」は、1988年に「 bit 」に連載されていたもので、筆者の鈴木則久氏は、当時、日本IBMの東京基礎研究所の所長を務めていた。現在は、米国でビデオサーバーなどを開発している Zaxel 社 の CEO を務めている。鈴木氏は、現在の多くのコンピュータで活用されている、スヌープ・キャッシュという、メモリ管理方式の共同発明者である。
先週、Amazon.co.jpで、なにか別の本について、検索していて、偶然発見。
連載等当時は、とても熱心に読んだ記憶がある。1990年に出た単行本は、すでに購入済みであるような気もしたが、すくなくとも、いまの家に引っ越してからは見た記憶がないので、とりあえず注文。
鈴木氏の経験と当時の最新の技術動向などをあわせて解説し、研究者(大学だけでなく、企業における研究者も含めて)、特にコンピュータサイエンス分野について、研究や研究開発をする研究者/技術者のあるべき姿を説く。
1章 計算機の科学研究を志す
2章 研究者としての独り立ち
3章 西暦2000年の計算機
4章 科学的RISC論
5章 パーソナル・スーパーコンピュータの技術
6章 オブジェクト指向言語の動向
7章 研究所の運営
8章 3次元グラフィックス
9章 プログラミング・エンバイロンメント
10章 パーソナル・コンピュータの将来を予測する
11章 行列の掛け算を現実の計算機で行なうには
12章 急速な技術の進歩
15年も前の本だが、現在よんでも、示唆に富んだ部分が少なくない。
もう一つの「グリンネルの研究成功マニュアル」は、 テキサス大学サウスウエスタン医療センター のFrederick Grinnell先生 による、研究者/科学者ガイドブック。
翻訳は、「白楽ロックビル」のペンネームをもつ、お茶の水大学の林 正男教授 。
こちらも、紀伊国屋本店で、他の本を検索していて偶然発見。表紙だけみて購入。
日本語版は、1998年の初版、2005年で6刷なので、バイオ/医療系の若手研究者の間ではよく知られている本のようだ。
グリンネル教授が長年の経験をふまえて、主に大学や公的な研究機関での、科学者、研究者の業界や生き方について、幅広いトピックについて解説している。各トピックの最後に、まとめとして「グリンネルの教訓」というコラム風のひとことがある。
元々、米国の大学院や学会の仕掛けを前提に書かれているが、白楽先生が翻訳時に日本の事情も考慮してアレンジしている部分もあるようだ。
第1章 研究は普通の人間の普通の行為
第2章 観察するとはどーいうことか
第3章 実験のデザインとデータの解釈
第4章 学会・大学院・研究室とはこんなところだ
第5章 いい評価を得る
第6章 科学には不正、落とし穴、危険がいっぱい
第7章 科学も社会の一部である
これから大学院をめざす学部生だけでなく、すでに博士号をとった人にも役に立つアドバイスが満載。
バイオ/医学系以外の人にも参考になる。
共立出版は、創業80年の科学や工学の分野に強い出版社である。情報系の分野では、2001年4月号で休刊になった「bit」という月刊誌が有名であった。バイオ系では50年の歴史をもつ「蛋白質 核酸 酵素」がよく知られている。
「研究者のテイスト」は、1988年に「 bit 」に連載されていたもので、筆者の鈴木則久氏は、当時、日本IBMの東京基礎研究所の所長を務めていた。現在は、米国でビデオサーバーなどを開発している Zaxel 社 の CEO を務めている。鈴木氏は、現在の多くのコンピュータで活用されている、スヌープ・キャッシュという、メモリ管理方式の共同発明者である。
先週、Amazon.co.jpで、なにか別の本について、検索していて、偶然発見。
連載等当時は、とても熱心に読んだ記憶がある。1990年に出た単行本は、すでに購入済みであるような気もしたが、すくなくとも、いまの家に引っ越してからは見た記憶がないので、とりあえず注文。
鈴木氏の経験と当時の最新の技術動向などをあわせて解説し、研究者(大学だけでなく、企業における研究者も含めて)、特にコンピュータサイエンス分野について、研究や研究開発をする研究者/技術者のあるべき姿を説く。
1章 計算機の科学研究を志す
2章 研究者としての独り立ち
3章 西暦2000年の計算機
4章 科学的RISC論
5章 パーソナル・スーパーコンピュータの技術
6章 オブジェクト指向言語の動向
7章 研究所の運営
8章 3次元グラフィックス
9章 プログラミング・エンバイロンメント
10章 パーソナル・コンピュータの将来を予測する
11章 行列の掛け算を現実の計算機で行なうには
12章 急速な技術の進歩
15年も前の本だが、現在よんでも、示唆に富んだ部分が少なくない。
もう一つの「グリンネルの研究成功マニュアル」は、 テキサス大学サウスウエスタン医療センター のFrederick Grinnell先生 による、研究者/科学者ガイドブック。
翻訳は、「白楽ロックビル」のペンネームをもつ、お茶の水大学の林 正男教授 。
こちらも、紀伊国屋本店で、他の本を検索していて偶然発見。表紙だけみて購入。
日本語版は、1998年の初版、2005年で6刷なので、バイオ/医療系の若手研究者の間ではよく知られている本のようだ。
グリンネル教授が長年の経験をふまえて、主に大学や公的な研究機関での、科学者、研究者の業界や生き方について、幅広いトピックについて解説している。各トピックの最後に、まとめとして「グリンネルの教訓」というコラム風のひとことがある。
元々、米国の大学院や学会の仕掛けを前提に書かれているが、白楽先生が翻訳時に日本の事情も考慮してアレンジしている部分もあるようだ。
第1章 研究は普通の人間の普通の行為
第2章 観察するとはどーいうことか
第3章 実験のデザインとデータの解釈
第4章 学会・大学院・研究室とはこんなところだ
第5章 いい評価を得る
第6章 科学には不正、落とし穴、危険がいっぱい
第7章 科学も社会の一部である
これから大学院をめざす学部生だけでなく、すでに博士号をとった人にも役に立つアドバイスが満載。
バイオ/医学系以外の人にも参考になる。
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グリンネルの研究成功マニュアル―科学研究のとらえ方と研究者になるための指針Frederick Grinnell(著)、白楽ロックビル(訳)共立出版このアイテムの詳細を見る |