最近は、経営学系の本に目がいくことが多い。
本書は、先週、Amazon.co.jp で他の本をさがしていて発見して、注文しておいたもの。水曜日に届いていたが、木、金と地方に出張していたので、読み進んだのは、週末になってしまった。
本書は、東大で、経営学を講じている、藤本隆宏 教授、 高橋伸夫 教授 らを中心にした研究グループの、Field-Based Research Method(FBRM)による、経営学研究法の指南書である。
筆者らは、FBRMを習慣的に「実証研究」とよんでいるが、私のような他分野の者からすると、「臨床的」あるいは「実践的」というというイメージがある。
全体に、筆者達自身が、実際にどのように研究を進めてきたが、どのように博士論文をまとめたり、どのように論文を発表したりしてきたかを、裏話もふくめて、非常に具体的に述べている。
経営学以外の分野の学習者、研究者にもとても参考になるエピソード満載。
第III部、第IV部は、普段私が考えていることが多数ふくまれていて、ちょっと驚いた。
目次
第1部 リサーチ・サイクルを回す:経営学研究法の基礎
第1章 実証研究の方法論:Field-Based Research Method(FBRM)
研究の技法
1 アプローチの方法:ケース研究
1 ケース研究の妥当性
2 ケース研究のプロセス
2 データを集める
3 一次データの収集
4 二次データの収集と活用
5 インターネットを通じたデータ収集
6 インタビューメモの作り方
7 アンケート調査の設計・実施
8 工場調査法
9 資料の収集と分析
3 データを分析する
10 分析手法の見つけ方
11 因子分析と共分散構造分析
12 重回帰分析におけるモデル選択
13 文献情報と内容分析
第2部 リサーチ・マインドを育む:研究プロセスに学ぶ
第2章 ぬるま湯体質の研究ができるまで
継続的調査からとらえた現象
第3章 Product Development Performanceができるまで
創発的研究の事例
第4章 「日本企業の競争戦略」ができるまで
理論と現象の往来による多様な研究の展開
第5章 消費者行動のメカニズムを探る
大量のミクロデータ分析の研究
第6章 社史,伝記,回想録から一次史料にいたるまで
中上川彦次郎と益田孝の「対立」をめぐる解釈の軌跡
第3部 リサーチを深める:リレー式講義
第7章 研究テーマの見極め
第8章 世界観の作り方
第9章 研究と教育の両立
第4部 リサーチを発信する:海外ジャーナル投稿の基礎
第10章 英文論文のすすめ
経営学だけでなく社会科学系の研究や学習にかかわっている方、これから大学院で博士号をめざそうという方にオススメの一冊。
私のような、学際的、複合的な活動、研究をしている者にも、とても役に立つ内容である。
本書は、先週、Amazon.co.jp で他の本をさがしていて発見して、注文しておいたもの。水曜日に届いていたが、木、金と地方に出張していたので、読み進んだのは、週末になってしまった。
本書は、東大で、経営学を講じている、藤本隆宏 教授、 高橋伸夫 教授 らを中心にした研究グループの、Field-Based Research Method(FBRM)による、経営学研究法の指南書である。
筆者らは、FBRMを習慣的に「実証研究」とよんでいるが、私のような他分野の者からすると、「臨床的」あるいは「実践的」というというイメージがある。
全体に、筆者達自身が、実際にどのように研究を進めてきたが、どのように博士論文をまとめたり、どのように論文を発表したりしてきたかを、裏話もふくめて、非常に具体的に述べている。
経営学以外の分野の学習者、研究者にもとても参考になるエピソード満載。
第III部、第IV部は、普段私が考えていることが多数ふくまれていて、ちょっと驚いた。
目次
第1部 リサーチ・サイクルを回す:経営学研究法の基礎
第1章 実証研究の方法論:Field-Based Research Method(FBRM)
研究の技法
1 アプローチの方法:ケース研究
1 ケース研究の妥当性
2 ケース研究のプロセス
2 データを集める
3 一次データの収集
4 二次データの収集と活用
5 インターネットを通じたデータ収集
6 インタビューメモの作り方
7 アンケート調査の設計・実施
8 工場調査法
9 資料の収集と分析
3 データを分析する
10 分析手法の見つけ方
11 因子分析と共分散構造分析
12 重回帰分析におけるモデル選択
13 文献情報と内容分析
第2部 リサーチ・マインドを育む:研究プロセスに学ぶ
第2章 ぬるま湯体質の研究ができるまで
継続的調査からとらえた現象
第3章 Product Development Performanceができるまで
創発的研究の事例
第4章 「日本企業の競争戦略」ができるまで
理論と現象の往来による多様な研究の展開
第5章 消費者行動のメカニズムを探る
大量のミクロデータ分析の研究
第6章 社史,伝記,回想録から一次史料にいたるまで
中上川彦次郎と益田孝の「対立」をめぐる解釈の軌跡
第3部 リサーチを深める:リレー式講義
第7章 研究テーマの見極め
第8章 世界観の作り方
第9章 研究と教育の両立
第4部 リサーチを発信する:海外ジャーナル投稿の基礎
第10章 英文論文のすすめ
経営学だけでなく社会科学系の研究や学習にかかわっている方、これから大学院で博士号をめざそうという方にオススメの一冊。
私のような、学際的、複合的な活動、研究をしている者にも、とても役に立つ内容である。
リサーチ・マインド 経営学研究法藤本 隆宏, 高橋 伸夫, 新宅 純二郎, 粕谷 誠, 阿部 誠 共著有斐閣このアイテムの詳細を見る |