名前を呼ばれ、診察室の入り口近くで数人の人と順番を
待っていたアタシ。
その少し離れたところに、小森のおばちゃまに似た女性が
座っていた。
二人きりになると、その小森のおばちゃまが私にすり寄ってきて
小森のおばちゃまにそっくりな笑顔と話し方で
「アナタこの辺に住んでるの?」
と言うので、声が出ないアタシは戸惑いつつ笑顔でうなずいた。
するとおばちゃまは、バッグの中をごそごそと探り
「これ、食べてみて」
とささやき声でアタシに甘栗を差し出した。
戸惑いつつ受け取ると、それはとてもアツアツでびっくりしたんだけど
「熱いでしょ、出来立てだから!美味しいのよ。お店の場所はね・・」と
早口で説明が始まり、おばちゃまも皮をパカッと割っては栗を口に運んでいる。
ほれ、たべてみ という目でアタシを見るので
戸惑いつつ、アツアツの皮をパカッと割り、口に入れてみた。
「お・・美味しいですね」と言おうとしたら、アタシの順番が来て慌てて
お礼を言って中に入り、先生の前に座った。
「はい、じゃー口を開けて」と言われ
「すみません、今・・栗・・・食べちゃいました」と言った時の先生の顔。
笑ったような、あきれたような、なんで今栗なのといったような
急いでお化粧室でうがいをして戻ると診察室から
「今、栗待ちなんだよね・・」と声がした。
待合室で甘栗もらうなんて初めての体験だった。
待っていたアタシ。
その少し離れたところに、小森のおばちゃまに似た女性が
座っていた。
二人きりになると、その小森のおばちゃまが私にすり寄ってきて
小森のおばちゃまにそっくりな笑顔と話し方で
「アナタこの辺に住んでるの?」
と言うので、声が出ないアタシは戸惑いつつ笑顔でうなずいた。
するとおばちゃまは、バッグの中をごそごそと探り
「これ、食べてみて」
とささやき声でアタシに甘栗を差し出した。
戸惑いつつ受け取ると、それはとてもアツアツでびっくりしたんだけど
「熱いでしょ、出来立てだから!美味しいのよ。お店の場所はね・・」と
早口で説明が始まり、おばちゃまも皮をパカッと割っては栗を口に運んでいる。
ほれ、たべてみ という目でアタシを見るので
戸惑いつつ、アツアツの皮をパカッと割り、口に入れてみた。
「お・・美味しいですね」と言おうとしたら、アタシの順番が来て慌てて
お礼を言って中に入り、先生の前に座った。
「はい、じゃー口を開けて」と言われ
「すみません、今・・栗・・・食べちゃいました」と言った時の先生の顔。
笑ったような、あきれたような、なんで今栗なのといったような
急いでお化粧室でうがいをして戻ると診察室から
「今、栗待ちなんだよね・・」と声がした。
待合室で甘栗もらうなんて初めての体験だった。