ずらっと並んだ生川和美さんが描き出す草花や、樹木に咲く花、そして動物たち。
会場に入ると飛び込むその絵画が発する色彩の柔らかさ形の柔らかさが、会場内の空気を和らげ、観る人の心を優しく包みます。
更には今日は、会場内の作品1点ずつについて、画家生川和美さんが語るアーティストトークがありました。
画家は、自分の作品を前にして、描いている時の気持ちを丁寧に語ります。
『明るい絵、光のある絵、色彩のある絵を描きたい』
まさに、生川さんの作品の原点であり、永遠のテーマでしょうね。
当初は、花のクローズアップを親しみを込めて描いていたという生川さん。
段々と、樹木に咲く夥しい花の群舞、草原に密集する草花の葉と茎と花の群舞に移り変わってきてはいますが、その表現の狙いが行きつく先は凄みさえ感じます。
『生命力のある絵を描きたい。自分も生命力のある自分になりたい』
『明るさを発散したい。優しさを発露したい』
『自分の作品に生命力、明るさ、優しさを籠めたい。そうやって描くことにより、自分もそういう人になれる』
野原に遊ぶ鹿を前にして、『時の流れ、循環を表わしたい。鹿が葉を食み、鹿が出す糞が地上に落ち、太陽の光の手助けを得て、新しく植物が生を得、育つ』様をイメージして画家の絵筆は進みます。
『絵を観るのは一瞬。でも長い時間が籠められている』
『1枚描くのに2、3ヶ月』と画家は言います。
私が最も感じ入ったのは、『絵画の題材となるモチーフの一つ一つが等価値であり、絵画全体に価値がる』
そして、その延長として、『観る人、描く人は等価値です』という言葉。
幾千もあろうかと思われる花びらの一つ一つに同じ愛情を注いで描き切る画家の真情は、まさに観る人に画家の愛情が注がれてきます。
『リアル。現実化』、『他の人にも、感覚化できる』、『頭の中に湧き出るイメージを、いかに見える形として、色をキャンバスに置き続けるか』
『カエル、ミミズクが好き』と画家は言います。
『赤色は自分で、青い空は他者です』と認識する画家。『当初は赤い色で占められた画布に、青い空も描くようになった』と画家は振り返ります。
画家の製作手順は、まずは『写真を何枚も撮って、気に行った写真から自分のイメージを組み合わせる』といいます。
『何百枚もの写真を、2、3時間かけて撮る』ともいいます。
『光、色彩が変わり、表現したくなるカットは1枚あればよい』とは、写真を撮る私も気に入るのは100カットに1カットですから、私よりも厳しい基準ですね。
今日、アーティストトークを聞いて、自分が表現したい世界を様々な角度から追及し続ける画家の真摯な姿勢に、強く共感を覚えました。
「アーティストシリーズVol.84 生川和美展」は、清須市はるひ美術館で1月17日(日)まで開催中です。
生川和美さんが描く赤八汐のリズミカルな流麗さ
会場に入ると飛び込むその絵画が発する色彩の柔らかさ形の柔らかさが、会場内の空気を和らげ、観る人の心を優しく包みます。
更には今日は、会場内の作品1点ずつについて、画家生川和美さんが語るアーティストトークがありました。
画家は、自分の作品を前にして、描いている時の気持ちを丁寧に語ります。
『明るい絵、光のある絵、色彩のある絵を描きたい』
まさに、生川さんの作品の原点であり、永遠のテーマでしょうね。
当初は、花のクローズアップを親しみを込めて描いていたという生川さん。
段々と、樹木に咲く夥しい花の群舞、草原に密集する草花の葉と茎と花の群舞に移り変わってきてはいますが、その表現の狙いが行きつく先は凄みさえ感じます。
『生命力のある絵を描きたい。自分も生命力のある自分になりたい』
『明るさを発散したい。優しさを発露したい』
『自分の作品に生命力、明るさ、優しさを籠めたい。そうやって描くことにより、自分もそういう人になれる』
野原に遊ぶ鹿を前にして、『時の流れ、循環を表わしたい。鹿が葉を食み、鹿が出す糞が地上に落ち、太陽の光の手助けを得て、新しく植物が生を得、育つ』様をイメージして画家の絵筆は進みます。
『絵を観るのは一瞬。でも長い時間が籠められている』
『1枚描くのに2、3ヶ月』と画家は言います。
私が最も感じ入ったのは、『絵画の題材となるモチーフの一つ一つが等価値であり、絵画全体に価値がる』
そして、その延長として、『観る人、描く人は等価値です』という言葉。
幾千もあろうかと思われる花びらの一つ一つに同じ愛情を注いで描き切る画家の真情は、まさに観る人に画家の愛情が注がれてきます。
『リアル。現実化』、『他の人にも、感覚化できる』、『頭の中に湧き出るイメージを、いかに見える形として、色をキャンバスに置き続けるか』
『カエル、ミミズクが好き』と画家は言います。
『赤色は自分で、青い空は他者です』と認識する画家。『当初は赤い色で占められた画布に、青い空も描くようになった』と画家は振り返ります。
画家の製作手順は、まずは『写真を何枚も撮って、気に行った写真から自分のイメージを組み合わせる』といいます。
『何百枚もの写真を、2、3時間かけて撮る』ともいいます。
『光、色彩が変わり、表現したくなるカットは1枚あればよい』とは、写真を撮る私も気に入るのは100カットに1カットですから、私よりも厳しい基準ですね。
今日、アーティストトークを聞いて、自分が表現したい世界を様々な角度から追及し続ける画家の真摯な姿勢に、強く共感を覚えました。
「アーティストシリーズVol.84 生川和美展」は、清須市はるひ美術館で1月17日(日)まで開催中です。
生川和美さんが描く赤八汐のリズミカルな流麗さ