かのじょの使命の一つに、恋愛とセックスの問題をなんとかするということがありました。
かのじょなりにがんばっていましたがね、残念ながらかのじょは、少女すぎる。おまけにセックスには興味がない。義務がなければやりたくないというのが本音です。
人間の皆さんには、わたしたちのこういうところが、一番苦しいのです。
かのじょには、セックスは愛の庭で正しくやりなさい、と言うのが関の山です。それは確かに正しいことだが、色々なことを深く経験しているあなたがたにとっては、少々物足りないというか、返ってほほ笑みたくなるようなところがあるでしょう。
あの人にとっては、恋というのは、憎くないと思っている男の人と、そっと指を触れ合えるだけでうれしい、ああ、そういうのがいいな、というくらいのものなのです。
笑ってもかまいませんよ。わたしもおかしいですから。おや、めまいを起こした人もいましたか?
かわいらしいでしょう。あれが、本気なんですよ、信じられますか。
この問題に関しては、サビクがよい応援をしてくれました。覚えている方もいることでしょう。かわいらしいかのじょの真面目な言葉より、サビクの強い言葉の方が、あなたがたにはよい道しるべとなってくれるでしょう。彼の言葉には、かのじょの愛の庭よりももっと広い道がある。
わたしに言えることは、結局、必要なのは、あなたがたの強さだということです。いろいろな痛みを味わい、人の心の細やかなところがわかる情感の深さを持つことです。教養を積み、人間の心の仕組みを勉強しましょう。そうすれば、男と女の間の愛も、花がつぼみをふくらますように、匂やかに、豊かになってくる。恋の楽しみが美しくなる。
恋愛やセックスの問題は、これからも人類の大きな課題として、取り組んでゆかねばなりません。他の天使にも教えてもらいなさい。それぞれに、とてもいい言葉をくれることでしょう。また、人間同士でも、真面目に考えて、色々と話し合ってみましょう。
胸を痛める喪失感はありますね。淋しさを感じる人も多くいることでしょう。でも、今からでもできることはたくさんある。
様々な経験を土壌にして、未来の種を育てていきましょう。