男性が、好きな女性の前では何もできないのは、女性に逃げられたり、断られたり、馬鹿にされたりするのがいやだからです。まあ言わずともわかるでしょうが、子供ですね。
長い間、女性をいじめて、劣等視してきた男性は、恋愛やセックスの問題を多く女性に押しつけてきて、男はそんなことは重要視しないものだという感じにしてきたものですから、いつしか恋愛には全く向かないような顔姿になってしまったのです。だから女性が寄って来なくなってしまった。
これは法則上のひとつの真実です。
たまに女性と話をしていても、男性の顔が、女性なんて馬鹿だよ、恋なんてしないよ、なんて言ってるような感じに見えるものですから、女性はすぐに離れていってしまう。どんなに突っ張っても、それがつらくないといえば、嘘になるでしょう、男性のみなさん。
どうにかして、恋をしたい。女性を手に入れたい。そんな欲望が、心の中の暗い方へと流れていって、そこにだれにも触れられたくない濃い闇ができた。そしてそこから、あらゆる男の馬鹿が流れ出てきた。ここではあまり深いことは言いません。きついことは彼が言ってくれるでしょうから。わたしはかのじょに習って、やさしめに言うにとどめておきましょう。
アダムの林檎とは、のどぼとけのことです。エデンの園で、アダムとイヴが知恵の木の実を食べたとき、イヴは実を飲み込んでお腹まで入ったが、アダムは飲み下さずに喉につまった。男性にのどぼとけがあるのはそのせいなんだそうですよ。
もちろんこれは全くの嘘です。神話の隠喩を借りて言えば、先に木の実を食べたのはアダムの方です。イヴはそれに従っただけ。悪いことをしたのは、どちらも同じですが、全てをイヴのせいにして、女より男が偉いにしてしまったのは、男の悪。男と言うものは、こんな嘘を平気でついて、長い長い間女性を苦しめてきて、それを改めることができなかったのです。
その結果どんなことになったかは、もう知っているでしょう。美女という存在がいなくなった。あらゆる女性が、とうとう男性に愛想を尽かしたのです。
子供じみた男の意地の仮面を作って、そんなことは何でもないことだというように、平気のふりを続けていたら、いつか心が芯まで凍りつきますよ。何もかも手遅れになってからでは遅いですが、少しは自分を変える努力をしましょう、男性のみなさん。
林檎を先に食べたのは、男の方ですと、認めましょう。そして女性に、今まで罪を押し付けてきたことを、正直に謝りましょう。たとえ相手の女性に馬鹿にされても、耐えましょう。それくらいの忍耐はしなければなりません。女性はもっとひどいことに耐えてきたのですから。
アダムは林檎を飲み下さなかったのではない。あんまりにおいしくて、つい、木に生っている実を全部食べてしまったのです。