昨日の、かのじょの詩は、下手だったでしょう。
天使も若い時は、失敗をしたり、下手なことをしたりします。そんなころの詩をあげると、かのじょが怒ったりするのではないかと思うのですが、あまりにかわいい詩だったので、あげてしまいました。
下手だけど、あれは真心から発した、真剣な祈りだったのです。
ノストラダムスの大予言は、かのじょが子供だった頃に流行っていましたから、あれを気にしているところがありました。
1999年の7の月に、人類は滅ぶと。
でもあの予言は見事に外れましたね。1999年は、ほとんど何も起こらず、平穏に通り過ぎ、2000年がやってきた。
かのじょの真剣な祈りが、神に届いたのかもしれません。
かのじょは人類は滅びないと、はっきりと言った。自分が救うつもりだったからです。天使が生きていれば、それができる。なぜなら天使は愛だけでそれをやるから。
愛こそが、人類を救う最後の切り札なのです。かのじょは人類を愛していた。そして信じていた。どんなに暴虐の闇に深く迷うていようとも、いつか必ず真実の愛に目覚め、すばらしい存在になっていくだろうと。
たった一つぶの、まことの愛が、人類を救ったのです。
ノストラダムスは、人類を悲観していたんでしょうね。あまりに馬鹿なことばかりやっている人類の姿ばかりを見てきたからでしょう。ある種の賢さをもって、人類を観察し、いずれ人類は大変なことになるだろうと、あの立派な予言詩を書いたのかもしれません。
ですがそれは、ひとりの女性の、拙い詩によって妨げられた。こんないい子がいるから、滅ぼさないでくれと、馬鹿になって真剣に祈ってくれる天使がいた。だから人類は滅びなかった。
そんなことを想像してしまいました。