☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『銀のエンゼル』(2004)

2013年07月07日 | 西島秀俊さん☆映画
『銀のエンゼル』(2004)

鈴井貴之監督、小日向文世さん、浅田美代子さん、西島秀俊さん、大泉洋さん出演。



【STORY】
北海道の小さな町はずれにある国道に面した一軒のコンビニエンスストアが舞台。
店のオーナー家族や、そこに集まる様々な人々が繰り広げるドラマ。

【感想レビュー】
ほのぼの系かな~とリラックスして観始めたら、あれよあれよと色んな事が起きてきて、度肝を抜くラストもあり…(!!!)のシュールでとっても面白かった作品です


西島さん演じる佐藤が、せっせと木を切るシーン。
一人で暮らす女性の為に、道を整備している…という意味のあるシーンなのですが、このひたすら切っていく感じが何ともシュールでした

小日向さん演じる店主のオロオロ具合…。
大泉洋さん演じる六ッ木に、俺を殴ってくれと言われて、殴った時の西島さんの身のこなしが俊敏だったこと…

嶋田久作さん演じる白下巡査の存在感…

もう印象的なシーンが沢山あります


改めて今観ると、そもそも小日向さんはこういうキャラクターを演じている印象だったなぁ…と懐かしんでしまいます

小日向さんと西島さんの共演と言えば、ダブルフェイスが記憶に新しいですけども。

もうダブルフェイスやアウトレイジの小日向さん…、本当に怖かったですから(!!!)。

さらにさらに、西島さんは短髪で、ダブルフェイスの森屋さんと髪の長さは同じ位かな?なのに、全然違う人を演じていて、そういう面白さもあります♪


それにしても、西島さんはずっとローソンに出続けているんですね


今日も濃厚ミルクワッフルコーン、頂きたいと思います



『西鶴一代女』(1952)

2013年07月06日 | 邦画(クラシック)
『西鶴一代女』(1952)

溝口健二監督、田中絹代さん(お春)、山根寿子さん、三船敏郎さん出演。



【STORY】
井原西鶴の「好色一代女」を原作に、男たちに翻ろうされ堕ちていく女の悲劇を描いた溝口健二監督の最高傑作。田中絹代が一世一代の名演技を見せる。
ベネチア映画祭監督賞受賞作。
(Movie Walkerより引用)

【感想レビュー】@theater
モノクロ映画を映画館で観るのは、今村昌平監督の『黒い雨』(1989)以来、もうかれこれ24年ぶりの事です。

父に連れられて、遠くのミニシアターまで行った記憶があります。

夏休みの宿題で、戦争を扱った映画や作品に触れる…みたいな課題だったのだと思います。

モノクロで観る戦争映画は、カラーよりも却っておどろおどろしかったのを覚えています。

そういう事もあってか、モノクロ映画を敬遠していたというのもありますが、ここは…。

他でもない西島さんの愛する溝口監督作品という事で…。

動機が不純です…

先日の溝口健二特集に行ってきました。


想像していたよりも、映像がとても綺麗で、音も良かったのでまずは一安心して、観始めました。

開始早々、お春を演じる田中絹代さんのお声や仕草の艶っぽさに釘付けでした

身勝手な父親のせいで、お春の苦労はどんどんエスカレートしていき…。

やっと些細な幸せを手にしたと思えば泡と消え…そしてまた苦労を重ね…と、本当に救いが見つからないのですが…。

そんな中でも、逞しく生きる美しさが、徹底的に描かれていました。

この諸行無常観が何とも切ないのですが、シンプルで一貫性のある世界観にすっかり夢中になってしまいました!!





『Dolls』(2002)

2013年07月06日 | 西島秀俊さん☆映画
『Dolls』(2002)

北野武監督、菅野美穂さん、西島秀俊さん、三橋達也さん、深田恭子さん出演。



【STORY】
近松門左衛門の『冥土の飛脚』の出番を終えた忠兵衛と梅川の文楽人形。その視線の向こうに、3つの愛の物語が展開する…。
(Movie Walkerより引用)

【感想レビュー】
西島さんの映画の中でも、とりわけ大好きな作品の一つです。

何度観ても毎回、その四季の豊かさと、随所に散りばめられた赤色に惹かれます。

燃えるような赤や黄の紅葉の中を二人で歩くシーンは、哀しいまでに美しいです。

繋がり乞食は、確かに究極の愛の形かもしれないな…と思いました。


二人が行き場を無くし、だんだんと身をやつしていく姿には、本当に切なくなります。

それでもそこに、二人だけの世界が在って…。

毎回同じところで、堪え切れず泣いてしまうのですが…。

本当に色褪せない映画だと思います


衣装は、デザイナーの山本耀司さんが担当しています。

衣装が、場面ごとに変化してしていきますが、それと同時にどんどん二人の人間味は薄れていって、文楽人形に近付いていく描写に、毎回唸ってしまいます。

背景と

衣装と

登場人物と

音楽と

…全てが溶け合って生まれるDollsの幻想的な世界がとっても好きです





『クロエ』(2002)

2013年07月05日 | 西島秀俊さん☆映画
『クロエ』(2002)

利重剛監督、永瀬正敏さん、ともさかりえさん、塚本晋也さん、西島秀俊さん出演。

脚本は利重剛監督と、『帰郷』でもタッグを組んだ萩生田宏治さん。

【STORY】
高太郎とクロエは、仲間に見守られながら新婚生活を送っていた。
ところがある日、クロエの肺が睡蓮の花を宿す奇病に罹っていることが判明して…。

【感想レビュー】
不器用な高太郎とクロエが初めて出逢うシーンは素敵です。

心が通い合う瞬間が伝わってきます

新居のリビングの大きな窓からは、光が射し込んで、その陰影はとっても幻想的でした

ともさかさんのふわっとして儚げな雰囲気が良かったです。

そしてだんだんと、クロエの身体に異変が起き始める辺りから、物語は動いていくのですが…そこからは少し長く感じてしまいました。。


西島さんは、クロエの担当医師役です。

クロエ越しに聴診器で心音を聞く西島さんのシーンは、お2人の独特の間が面白かったです





『グレン・グールド 27歳の記憶』(1959)

2013年07月04日 | 西洋/中東/アジア/他(クラシック)
『グレン・グールド 27歳の記憶』(1959)
ロマン・クロイター監督



【STORY】
天才ピアニストの若き日の肖像。
1959年、ニューヨークのコロンビア30丁目スタジオで「イタリア協奏曲」を録音するグールドを記録した貴重な映像遺産。ピアノ選びから始まるクライマックスの録音風景に加え、トロント郊外の別荘で独りピアノに向かうくつろいだ姿など、若き日の輝きが映しだされる。

【感想レビュー】@theater
映像の中のグールドはとっても若かった!
小さい頃からグールドのバッハのCDを聴いていたけれど、動いている彼を長い時間見るのは初めてだったので、なんだか不思議な心地でした。

完璧主義なイメージはそのままですが、よく喋る、喋る、そして喋る

ユーモアもあって、自分の事をよく知っている思慮深い青年でした。

グールドが、リサイタルよりも録音に重きを置いていたのは、有名なエピソードですが、あそこまで何回もテイクを重ねていたとは……驚きでした!

録音機材もデジタルと違って、高い時代でしょうし。。

イタリア協奏曲の録音のシーンなどは、かなり充実していて、グールドが弾き終える度に、拍手を贈りたくなるほどでした!

彼のあまりのミスタッチの無さは、時に近寄り難い物さえ感じさせるほどですが、映像の中の彼は、とっても人間臭く、彼のバッハはとってもふくよかでした

ニューヨークのスタインウェイの工房で、試弾するシーンも興味深かったです

これまた、念願の映画をスクリーンで観る事が出来て幸せでした