映画「峠 ・最後のサムライ」

封切りしたばかりの映画「峠 ー 最後のサムライ」を見た。この原作は司馬遼太郎。同名の長編小説。主人公は、1868(明治元)年1月から始まる「戊辰戦争」の初期に活躍した越後長岡藩の家老・河井継之助。

前年末に徳川幕府は「大政奉還」を行い、政権を天皇に返したが、直後から2年間に及ぶ戊辰戦争が展開される。
旧幕府軍を討ち新政権を確立すべくこの戦争を推し進めた中心勢力は薩摩長州勢だった。この西軍が越後長岡藩にも旧幕勢力追討の協力を要求する。軍隊を出せ、カネを出せと。小藩だった長岡藩のリーダー・家老(藩主を補佐するトップの家来)河井継之助は、非戦中立を藩の方針とした。しかし西軍の指揮者はこれを拒否する。
河合と西軍指揮者のこのやりとりはなかなかの迫力だ。決裂し、690人の長岡藩の軍隊が薩長の5万の西軍とたたかわざるを得ない。しかし当時珍しいカトリング砲といういわば連射ができる大砲なども登場し西軍を攻撃する。河合を演じるのは役所広司。さすがの役者だ。

タイトルの「峠」は、この「北越戦争」の舞台がいくつかの峠だったことからだろう。「最後のサムライ」は、武士は自己の信念のため、藩のため、正義のためなら命をかけて戦うという原点を表しているのだろう。

映画というものの面白さを再確認した思い。原作は昨年読んでいた。しかしやはり映画はいい。もう一度見直してみたいと思っているのだが。
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