日本の政党(2)

安倍氏の後のアタマは誰か。それはほぼ決まっているというのが一般の理解。スガというこれまでの安倍氏の親身のヘルパー。この人が次期総理の筆頭という。

立憲民主と国民民主が一緒になるという。党名とトップについてまだはっきりしないらしい。いずれも政権交代が可能な党勢をつくらなければという目標らしい。野党でいえば、似たような発言がこれまでいくつあっただろうか。何とかファーストとかいう人が出て一時ちょっと人気が出たようだが、当の発題者が現住所は分かるがその理念はどこに行っているのか行方不明と言ってもいい。

ハラリという人が「ホモ・デウス」という本で言っていることが忘れられない。「2016年の時点で個人主義と人権と民主主義と自由市場のパッケージの本格的な代替となりえるものは一つもない」と。

今世界の多くの国の多くの市民もそういう思いになっているのではないだろうか。かつて人類的テーマは「資本主義社会を変革し、次期の『社会主義社会』をめざす」があった。そして70年代には日本共産党が大躍進し「遅くない時期に民主連合政権をつくる」と言った。ユメではないのでは、と思ったがすぐこれはユメになっている。先日記した革新の地方政治も今後また再び出現はあり得るのだろうか。

今の自公以外の政党のリーダーたちに期待するのは、上のハラリ氏がいう「今日的歴史のパッケージ」の代替と、人びとが確信できる総合的理念を示さなければなるまい。日本共産党は今も「社会主義」をめざすことが歴史の必然だ、といったことを強調しているが、ほとんどの人はそうは思っていない。社会主義を言っている国は、今の資本主義国家よりもマズイことをやっていると人びとは知っているからだ。

いずれにしても政党(野党の立場の)は、今日的歴史のパッケージに代わるよびかけをいわなければなるまい。そうでなければ同じような党が右往左往を繰り返すだけだろうから。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 日本の政党(1) 「これまでに... »