人生最期を問う書

しばしば書店に行く。最近とみに目につくのは、「人生最期を問う」を意味するタイトルの書がたくさん刊行されていることだ。
高齢者が多くなり、高齢者は「遅かれ早かれ」(かなり間近にある「遅かれ早かれ」だが)死ぬ。だから誰もが死にたくないのだがどうしても死ななければならないことに直面して不安にさいなまれるだろう。この心境を察知した書店は、そのテーマについて語ることのできる人たちに「もっともらしいこと」を書いてもらっているのだろう。
私はこの種のテーマにあまり関心がない。平均寿命に(もうすぐ達するのだが)まだこれに至っていないことも理由かも知れない。
しかし、死ぬときはその時だ、ぐらいにしか、今は思わないから、最期を説く、あるいはこれを問う、またはその時に心構えを説得する、書に興味関心をもつのはもっと先だと思っているし、多分どの時に書を読んで、死を考えるという心境にはならないだろう、と思っている。
この死・最期を問う書と宗教書は並んでいる場面が多い。

これらの書よりも、かつての歴史上の人物の生き様を描いている書を読みたい。ただ最近は書(本)を買うことは極力避けている。「死んだらアトに残った人が始末する手間を考えると物は増やせないよ」というヒトの声がどこかから聞こえてくる(ような気がする)から。
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