来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
イギリスの教育改革と重なる?
少々学校の仕事から離れることができたので札幌市の図書館に行った。書棚にあった「現代思想」の4月号に興味がわいた。久保木匡介という人の「教育改革の舵をどの方向に切るべきか?」という論文。日本の鳩山内閣の教育政策をイギリスの労働党政権の教育改革の流れと対比して論評している。
鳩山政治は「90年代より進行してきた一連の新自由主義的行政改革から本質的な転換を行い、それらがもたらした様々な弊害を克服するために何が求められているのかを、教育政策を対象に考察」するという趣旨である。
イギリスは、日本よりも10数年前からのサッチャー保守党政権が新自由主義を展開した。これは国家介入の強化を前提とした「競争と外部評価」に基づく教育改革であった。
1997年に大勝したブレア労働党政府は、以前の新自由主義政策を批判し、その弊害の「格差」を縮小することをめざした。
では、ブレア政権は教育改革の面でどういう意義をもっていたであろうか。久保木氏は、「教育水準の向上」を最大のテーマとして掲げたが、それは達成できたろうか、と問う。これについては、中学校卒業資格テストでいえば学校数でも生徒数でも政府の定めた基準に達しているとのこと。しかし、例の国際的な比較で言われるOECDのテストでは、日本よりも国際順位を下げているという。基礎学力が定着していない子どもが多いとのことだ。学力格差が拡大している。
詳しいことは同誌の論文を参照いただきたいが、ブレア政権下で教育予算は増大した。しかし、「それぞれの学校および子どものおかれた社会的条件を無視したカリキュラムやテスト、あるいはそれに基づく査察は、子どもにとっての学ぶ喜び、それを引きだす教師(集団)の自発的・創造的な職能成長を奪ってきた」ことを指摘している。
日本で鳩山政権下で展開されかかっている教育改革策の輪郭はまだはっきりしない。しかし全体として、イギリスのブレア政権の方向に近いと言われる。市場経済、自由競争、を目安とした新自由主義政策はサッチャー政権も、日本の自公政権でも同じ傾向をもっていた。それを批判する内容をもっていたが、政治全体がどういう方向に進むのか、これと教育政策についても強い関心を持ち続けたい。
鳩山政治は「90年代より進行してきた一連の新自由主義的行政改革から本質的な転換を行い、それらがもたらした様々な弊害を克服するために何が求められているのかを、教育政策を対象に考察」するという趣旨である。
イギリスは、日本よりも10数年前からのサッチャー保守党政権が新自由主義を展開した。これは国家介入の強化を前提とした「競争と外部評価」に基づく教育改革であった。
1997年に大勝したブレア労働党政府は、以前の新自由主義政策を批判し、その弊害の「格差」を縮小することをめざした。
では、ブレア政権は教育改革の面でどういう意義をもっていたであろうか。久保木氏は、「教育水準の向上」を最大のテーマとして掲げたが、それは達成できたろうか、と問う。これについては、中学校卒業資格テストでいえば学校数でも生徒数でも政府の定めた基準に達しているとのこと。しかし、例の国際的な比較で言われるOECDのテストでは、日本よりも国際順位を下げているという。基礎学力が定着していない子どもが多いとのことだ。学力格差が拡大している。
詳しいことは同誌の論文を参照いただきたいが、ブレア政権下で教育予算は増大した。しかし、「それぞれの学校および子どものおかれた社会的条件を無視したカリキュラムやテスト、あるいはそれに基づく査察は、子どもにとっての学ぶ喜び、それを引きだす教師(集団)の自発的・創造的な職能成長を奪ってきた」ことを指摘している。
日本で鳩山政権下で展開されかかっている教育改革策の輪郭はまだはっきりしない。しかし全体として、イギリスのブレア政権の方向に近いと言われる。市場経済、自由競争、を目安とした新自由主義政策はサッチャー政権も、日本の自公政権でも同じ傾向をもっていた。それを批判する内容をもっていたが、政治全体がどういう方向に進むのか、これと教育政策についても強い関心を持ち続けたい。
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