大河ドラマ「光る君へ」、終わる

この率直なところ、面白くない「大河ドラマ」が終わった。なぜ面白くなかった、といえば、私たちを含め、多くの人たちの関心にない宮中貴族社会とその制度の中での恋のような、人間関係にかかわる複雑さ、がドラマの舞台だったからだろう。
「宮中」という一般庶民からは全く別の社会だ。そこでいきる貴族(天皇を頂点として)たちの陰険な権謀術数など、具体的な手管がはっきりせず、そして結局は藤原一族の術中にはまってドラマが動く、という流れは「次のステージはどうなるのか」という想像をさせられることがないのだ。
平安時代は794年から1185年までの400年間だが、その前の奈良時代84年間を含めて500年近い期間の「朝廷と貴族の社会」で、実際に必死になって生きる一般庶民は歴史の表舞台には浮かび上がらない時代だ。だからこの時代のドラマであれば、数時間物か数回連続物で済むのではないか。これを延々一年間つないだ大河ドラマだったので、NHKフアンの私も少々辟易した(しかしいちおう最後までつきあったが)。

ステージで活躍する主要な人たちは、今の社会の一般庶民に通じる人たちであってほしいものだ。ほとんど異次元世界の貴族たちはゴメンという感じを1年間持ち続けた感想だった。
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