菅さん、野田さんと小沢さん

国会の原発事故調査委員会は昨年3月に起こった事故の際の首相菅直人さんを参考人として招致した。菅さんは「国に責任があり、お詫びした」と陳謝した。
東電その他「原子力ムラ」へのきびしい批判を展開した。私が非常に印象的だった発言は「最も安全な原発は、原発に依存しない脱原発の実現だと確信した」というまとめの言葉である。これは現政権への批判でもあったと思われる。この結論に至る途中の自己の責任などへの説明については自己弁解というそしりもあるだろうが、脱原発路線を進めるべきという指摘には納得できる。

これに対して野田さんは、「脱原発」の路線がかすみ、停止中の原発の再稼働に突き進んでいる(朝日)。また野田首相は、口を開けば消費増税に命を賭けるといった決意を叫ぶ。この消費増税については、何度も触れたが、民主党は先の総選挙の時には一切言っていなかったことだし、税金アップの前にやるげきこと、すなわちムダをカットするとマニフェストの第一に掲げていた。そして野田さんも「天下りなどのシロアリ退治が大前提だ」と口を酸っぱくして言っていた。

これに対して小沢さんは、マニフェストの原則を守ろうと主張している。この小沢さんへの風当たりが非常に強い。どうしてなのだろう。カネにまみれた政治家という印象を広げているマスコミなのではないか、という気すらする。民主党が国民の支持を集めて勝利した時のことが「原点」ではないだろうか。これをキャンセルしようとする野田首相たちよりも、原則を守ろうという小沢さんたちの方が正当ではないか、と考えるのだがどうだろうか。民主党は「民主的手続き」を経て、マニフェストをキャンセルしてきたというのか。だから「乾坤一擲」(けんこんいってき。のるかそるかというような意味)小沢さんと対決する野田さんの姿勢がものすごく不自然である。

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