来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
しばらくは「司馬ワールド」
司馬遼太郎という作家について、これまで名前を知っている程度だった。先月市立図書館から「茨木のり子詩集」を借りたときにとなりにあった司馬遼太郎の「歴史の中の日本」というエッセイ集借りたことから、この作家の著作をもっと読んでみようと思うようになった。
2冊に及ぶ長編小説「峠」を読んだ。だから特にこの小説を読むぞ、と計画したわけでもないが、読後どうしてもっと早く読まなかったか、と後悔している。
2冊に及ぶ長編小説「峠」を読んだ。だから特にこの小説を読むぞ、と計画したわけでもないが、読後どうしてもっと早く読まなかったか、と後悔している。
高校の日本史の授業を何十年も担当してきた。この中で日本の近代の始まりの明治維新は重要な指導テーマだ。上の「峠」はこの日本の近代出発点での人間ドラマを描ききっていた。
1868(明元)年1月の鳥羽伏見の戦いから翌年5月の函館五稜郭の戦いまで続く「戊辰戦争」の中で激烈ないくさが繰り広げられた。所は今の新潟県長岡市周辺、「北越戦争」。これは薩長の「官軍」に対して、小藩長岡藩は「中立」を堅持しようとしたが、勤皇か佐幕かのどちらかを選ばなければならない立場に追い込まれた長岡藩家老河井継之助は薩長軍に対して自らの正義を貫くべく闘いを挑む。北越戦争のきっかけだ。これは結局は薩長の「官軍」は苦戦を強いられたが奥羽北越同盟軍を撃破し、河井は死ぬ。
この激動する歴史の中で「武士」としての節義を貫こうとした河井の人生物語である。読んでいる最中に知ったのだが、今年7月から「峠ー最後のサムライ」(松竹)が上映されることになっているとのこと。これは楽しみだ(https://touge-movie.com/)。
作者司馬遼太郎は小説の後書きでこう言っている。「この戦争はいわば思想の戦争だ。謀略によって政権を略取した薩長に対して、奥羽北越はこれを非として旧政権に対して節義を天下にあきらかにしようとした戦争だった」と。また侍とは何か考えて見たかった」と。
しばらくは司馬の小説(「司馬ワールド」)の世界を味わうことにしよう。
しばらくは司馬の小説(「司馬ワールド」)の世界を味わうことにしよう。
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