「新しい天皇像」は新しい現人神?

この数日のマスコミ報道にみる天皇像は、かつて否定した明治憲法下の神聖天皇すなわち現人神(あらひとがみ)を思い起こさせる。
 
かつて明治憲法下では天皇は神聖にして侵すべからずとあり、日本創造の神の子孫であるというフイクションから、生きている神すなわち現人神のイメージが徹底してきた。それが1945年の敗戦によって否定された。1946年元旦に昭和天皇自ら「人間宣言」を行った。新憲法の象徴天皇制は明治以来の戦争の犠牲のもとで鮮明にされた日本の原則だった。
 
新しい天皇へのお祝いの行動は何かこの歴史に逆行するものを感じさせられる。涙を浮かべて天皇への賛美を叫ぶ無数の人々の姿に、ダイジョウブ?と心配になる。
新天皇自ら「憲法を尊重し」と強調されている。この原則を日本人は決して忘れてはならないと思う。「象徴」ということは神であってはならないのだ。
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