戦後の民主憲法下にあった「優生保護法」というヒドイ法律

1948年から96年まで、日本に「優生保護法」という法律があった。遺伝性、精神障害などで生まれる子どもがある種の障害をもつことを想定される場合、こういう子どもが生まれないように生殖機能をキャンセルするための手術を強制的に行うことを認める法律だ。

俗に言えば「お前みたいな人が子どもを産むと、お前と同じような問題のある人を増やすことになる。そうなると社会的に不必要な費用を科すことになるし、お前自体非常に困ることになるのだから、子どもが生まれないように手術をしておこう」というような意味になるのだろう。

戦後民主憲法ができているときに50年間も続いたことが驚きだ。この法律によって強制手術を行われた人が男女で全国16,500人以上いるという。宮城県では63年から81年まで859人のうち未成年者が52％になったとのことだ。

今訴訟が起きている。国に対して補償を求める内容のようだが、国は時効だとか当時は適法だったとかいう理由でこの要求を拒否しようとしているという。

ヒットラーがやったこと（ゲルマン民族の血の純血を守るためにユダヤ人を根絶やしにする）に近いことを戦後の日本がやっていたこと、そしてこれを国が反省していないこと、などに憤慨するのは私だけだろうか。