「不倫」報道関連事項

私は主として週刊誌が有名人のいわゆる不倫行為を調べてさも大事件のように、また自分たちの手柄話のように、報道することに非常な反感をもっていた。だいたいこの種のプライベイトな問題を天下の公器ともいうべき週刊誌が報道することにどういう意義を感じているのか、社会正義のためと思っているのかも知れないし、またそういう側面もあるのかも知れないが、いずれにしてもプライベイトなことだろう。

週刊文春が先頭を切ってこの種の報道記事をつくっているらしい。「文春砲炸裂」などとリ言葉ができた。

政治的な意義をもつ問題はヤマほどある。文字どおり社会正義のために言論の自由を活かして報道してほしい。重要な問題が報道できないような仕組みと状況がひそかに進んでいる。そういうことこそもっと大胆に「炸裂」できる条件をつくってもらいたいのだが。

不倫問題など、大騒ぎするほどの問題なのか。ちょっとしたことに「個人情報うんぬん」と言って問題の掘り下げをさけるのに、どうでもいいことがたかだか有名人だからといって大騒ぎする大手出版社の態度が実に不愉快。もっとも中には「不倫」を話題にして知名度をあげるとかマスコミに登場する機会を増やしたいとかの意図もあるとか、あまりこの種のテーマにおどらされないことがたいせつなのでは。