かみなり

心臓に人工弁を、耳に補聴器をしている昭和23年生まれの団塊世代です。趣味は短歌です。日々のよしなしごとを綴っていきます。

その人の人生はその人のもの

2019-07-29 07:43:40 | ブログ記事

 

だから頼まれもしないアドバイスはしないほうが賢明だと思います。

いくらアドバイスしても、その人ではないのだから、本当のことはわかりません。

まして、blogの一記事を見て、アドバイスをするなどはするべきではありません。

これは自戒を込めて書いています。

私もしがちですからね。

でも、自分が吐露した記事に的外れのアドバイスをいただいても有難迷惑なのは

アドバイスをいただいたときにわかります。

人はそれぞれ抱えているものが違います。

その人はその人なりの苦労もあるかもしれませんが、

的外れなアドバイスは却って吐露した人を傷つけてしまうこともあります。

こういうときは黙って見守ることが一番です。

黙っていれば上から目線になることもないし、誤解もありません。

とにかく温かく見守るのが一番のやさしさだと思います。

自分自身がなかなかできないので、記事にして書いてみました。

*

★他人にはたやすくするなアドバイスあなたはあなたわたしはわたし

★苦しんでゐるとき口を挟まれてはいありがたうとは言ひにくきかも

★生まれるも一人死ぬのも一人とぞ思ふ己に人はかまふな

★理解などもとよりできぬ謙虚さを持つを忘れずわれはありたし

*

またアドバイスするにしてもタイミングってものがありますね。

全身やけどを負っている人に、いい薬だとつけても、返って痛みを増すこともあります。


『老いて詠おう』という本の紹介を転記転載させていただきます

2019-07-29 06:07:44 | ブログ記事

たまたま見つけたその歌集の紹介に紹介されているお年寄りの歌が素晴らしいので、

その歌集の紹介を転記転載させていただきます。

「短歌往来」という短歌総合誌を出している「ながらみ書房」という会社のホームページからの引用になります。

私も注文しようかと迷いましたが、

現在はあまりにも読み上げていない本を抱えていますので、今回は見送ることに。

関心のある方はお読みください。 

年取るって悪いことでもないなあと思わせられます。

短歌はこうでなくっちゃねとも思わせられます。

「ながらみ書房」様、不適切でしたら削除いたしますので、ご連絡ください。

 

 
◇今月のスポット◇

 

伊藤一彦編『老いて歌おう 全国版 第17集(心豊かに歌うふれあい短歌集)』(鉱脈社・1994円) 

 老いるとはどういうことか。苦しみなのか、安らぎなのか、人それぞれながら現代日本の社会を大きく揺さぶっている難題でもある。「心豊かに歌う ふれあい短歌集」として、刊行以来17年目を迎える。宮崎から始まったこの歌の集いも、全国、いや台湾、ブラジルまで広がりをみせている。ここまで大きく発展してきた理由を選者の伊藤一彦は「何より全国四十七都道府県および海外から熱心に寄せられる作品の多さ、そしてその作品のもたらす感動によるものと思います」と記している。とりわけ100歳以上の応募者が18名(2018年)もいるという驚きと喜びである。

 

 

  助さんや格さんばかりが活躍の映画眺めて暮らすのどけさ 

                木本三郎(103歳 長崎県)

 

  明日死ぬ明日は死ぬと思うけどこげんされるとなかなか死ねん                     

                大保文枝(103歳 宮崎県)

 

 

一世紀を生ききって、なおこれだけ歌を詠める、その底力という定型のもつ

生命力の屈強さに脱帽する。受賞作品は、高齢者の歌では「今を生きる」

「自分を見つめて」「感謝のこころ」など。また、介護者の歌も同時に掲載

されている。応募数2119人、応募歌数3569首に及ぶ。圧巻である。

 

 

  百歳の母とふたりで車椅子なさけないのか幸せなのか 

                村方シヅ子(84歳 宮崎県)

 

  人生ってこんなものだと今朝思う生きるも死ぬもどちらも希望 

                五木田恵子(94歳 千葉県)

 

  丸三年「ベッド」に伏せる吾が妻に添ひて寝たしと思ふことあり 

                 平澤英一(95歳 新潟県)

 

 

しみじみとしてこころに沁みる。生きる日のかなしみとよろこびが素直に衒

いなく詠まれている。人生がいっぱい詰まっているはずなのに風姿は軽やか

だ。歌とはつくづく不思議な器である。

 

 

  ピカドンを見たと言う義母の口癖は「殺し合う戦争は絶対にダメ!」               

                    藤林正則(64歳 北海道)

 

  「あんたな、また私に会いに来てな」実習の日の最後の言葉  

                    高田麻帆(19歳 岡山県)

 

 

 介護する側から詠んだ歌、二首目は学生の部より。いずれは、筆者もこの

大きな歌の輪の仲間入りになることができるだろうか。野心なく、純粋に。         

                               (ひ)