東京外語大学府中キャンパスで行われる「外語祭」
まるで“小さな万博”
万博ほどのクオリティーを求めてはいなかったが、クオリティーが高かった。
外大キャンパスは、とにかく紅葉がとても綺麗だった。
自分が先ず向かったのは、「東京外大中央ユーラシア同好会」が建てたユルタ。ユルタ内で演奏される、ウズベキスタンの楽器、ドゥタール演奏を聴く為だった。留学話も聞けるかも知れなかった。
中央アジアのテュルク系民族(突厥系民族)のユルタは、柱の代わりに梁で支える為、天井が高くなる。
ドアにも模様が施されている
隣の“てんぐり”という雑貨屋で、ジョージアワイン赤🇬🇪🍷を購入して飲んだ。11%と言われた。その割には甘くフルーティーな味わい。ユルタの中で味わいながらドゥタール演奏に聴き入る。演奏者は若いが、現地のベテラン奏者を思わせるような上手さだった。
全ての形が琵琶のように見える。シルクロードがかつて存在した事が実感出来る。弦が金属だとメタリックな音になる。
ドゥタールの他にも、カザフスタンのドンブラや、別のバージョンのドゥタールもある。全てニ弦楽器。一番左の太鼓は牛の皮を張ってある。
木そのものをくり抜いて作ったらしい。とても重そうだ。
これはトルコの“ウード”という楽器。これは二弦ではなかった。
その後隣の“てんぐり”という雑貨屋で、ソ連時代のバッジを購入。
この雑貨屋で売っている物は、学生さんが現地で購入して直接日本に持って来たものらしい。
ユルタ内の壁や床。壁にはトゥスキーズやスザニなど。床には絨毯。トゥスキーズとは、カザフ族の遊牧民によって、スザニとはウズベキスタンやタジキスタンで製作されている壁掛け刺繍。絨毯もそうだが、模様ひとつひとつに意味がある。遊牧民の間では壁掛けは女性の手仕事で、家庭観を模様により論理的に表している。絨毯も遊牧民の手仕事で、遊牧民の生きる知恵などを論理的に表している。絨毯は多分、イラン製やトルコ製かも知れない。
キルギスの国旗🇰🇬は、ユルタの天井である。らしい…
続いては、お隣のモンゴルのゲル
ゲル内にもおじゃまする。緑茶とお菓子でもてなしてくれる。電気ストーブを焚いていてゲル内は暖かかった。ユルタとの違いは、2本の柱によって支えられている。天井は低いが、広い。
このゲルはモンゴルの東の方の物らしい。
テーブルにはフェルトで出来たミニゲルやミニゲルの中にシャガイ(羊のくるぶしの骨)を入れたものなどがある。
学生さんがモンゴルについて調べた事などが壁に貼ってある。
内モンゴルについて
ホブド県について調べられたもの。
モンゴルというのは、緑の草原が広がっているのはほんのごく僅かだという。
置き物たちが可愛かった。ひとつに収まらなかった。
チェスが家畜や何かの動物というのは面白い。
チンギスハーンは国民から崇敬されている為、一家に必ず肖像画があると言われている。
置き物の中で、ラクダの絵と砂が入れてある物についてひとつ聞いておきたかった。自分の勝手な憶測では、これは内モンゴルのお土産だと思ったが、表記が英語である事から、そうでもないらしい。
この絵の右端の松の木が気になった。この一角は何の意図もなく描かれたのだろうと思うが、自分の思い込みでは、*オボーの跡なのではないのかと。
松を囲うように円形に草が生えている。円形の草の無い所にはオボーに使われていた石堆が砂の中に埋まっている。
これも勝手な妄想だが、内モンゴルで、中共がモンゴル族の建てたオボーを破壊し、野晒しにした。砂嵐などで埋まってしまったオボーの石堆の底の部分はまだ残っているのでその円形部分に草は生えない。モンゴル人はそこに敢えて松を植えたのか解らないが、松というのは岩の上に着生する性質があるのでこれはオボー跡を象徴するものではないか?
一見、かわいい置き物のように見えるが、メッセージ性も込められているのではないか?と勝手に思う次第である。
《オボー:モンゴル人が天神や地神や先祖を祀る場所。チベット仏教採用後には石を積むようになった。》
内モンゴルにこういう箇所がたくさんあったりして。
ゲルを出て、トルコ料理屋台の「オスマン亭」でケバブ購入
とても美味しかった。
短い滞在時間だったが、とても面白かった。普段、若者と接する機会が無いので、学生さんたちとの触れ合いは新鮮だった。
学生さんには、グローバルに活躍し、日本と世界との架け橋になる事を願う。
時間が許されるなら、ロシアや東欧、中東のコーナーにも行きたかった。
とても充足した時間を過ごせた。小さな旅でした。
ご精読ありがとうございます😊
来週からまた、日本の日常へ戻らなければならない。
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