大相撲の第54代横綱・輪島大士さん(享年70歳)が10月8日に下咽頭がんと肺がんの影響による衰弱でお亡くなりになった。
私が45年間相撲を続けることになる最初のきっかけは、NHKの大相撲中継を見たことだった。
7才(小学2年生)だった私の好きな力士は、第54代横綱の輪島大士関。
「黄金の左」といわれた差し手から繰り出される下手投げ。右からのしぼりあげ。
金色のまわし。
横綱土俵入りでは、身体全体に赤みが差し、せり上がりの際に徐々に紅潮する鍛えられた金剛力士像のような筋肉。まさに相撲芸術であった。カッコイイ力士だった。
貴輪対決(貴ノ花戦)。輪湖対決(北の湖戦)とすばらしい名勝負の数々。
特に昭和47年9月場所千秋楽の貴ノ花との死闘は、大相撲史上最高の相撲と言っても過言ではないと思う。
その一方で「夜の帝王」と言われ、土俵外の行動も派手。また、力士には「腰が軽くなるから良くない」とされていたランニングを稽古に取り入れたり、常識の枠にはまらない行動が物議を醸した。
現役引退後の昭和60年11月には、角界では前代未聞の、年寄名跡「花籠」を実妹の経営する料亭の借金の担保にしていたことが表面化し、(財)日本相撲協会は、委員から平年寄への2段階降格処分と無期限謹慎処分を理事会で決議。まもなく、輪島さんは角界を去ることになる。
そんな輪島さんが、今から9年前の平成21年1月13日のNHKの大相撲放送に23年ぶりにテレビの解説者として大相撲に帰ってきた。
解説中に輪島さんは、「私も相撲が好きで、よく見るんですがね~。」と何回も言った。
そして、親交のあるデーモン小暮氏のことを「閣下」と呼んでいた。
「私も相撲が好きで。」の「私も」の「も」は、「デーモン小暮氏ほど、相撲について詳しくはないが・・・。」と自分の方を格下に置いて、遠慮しているように取れた。
「私も相撲が好き。」とか「嫌い。」とか、そんなレベルではない。
日の下開山、「第54代横綱 輪島」幕内最高優勝14回。北の湖と角界で一時代を築いた大横綱なのに、不祥事を起こして角界を去ったので、もう私には相撲のことを偉そうな顔をして語る資格はないと思っていたのだろうか? そう考えると辛くなる。
数年前、プロレス専門誌「Gスピリッツ」に輪島さん自身が、プロレス時代の思い出について語ったインタビュー記事が載っていた。
「プロレスはショーなんかじゃなかったよ! 自分で実際にやってみてヒシヒシとそれを感じたね!」と語っていた。
「プロレスに入ってからでも、『輪島!』と誰も呼び捨てにはしなかった。『横綱!』とみんな大事にしてくれたよ。感謝している。」とも語っている。
輪島さん自身も、年下のレスラーや年下のフロント陣(レスラーでない社員)に対しても敬語を使っていたという。
輪島さんは、角界にも、プロレス界に対しても、リスペクト、敬意を忘れない。礼儀を忘れない。紳士だった。
第54代横綱 輪島大士関のご功績をしのび、心からご冥福をお祈りいたします。
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春日館 総合型地域スポーツクラブ
私が45年間相撲を続けることになる最初のきっかけは、NHKの大相撲中継を見たことだった。
7才(小学2年生)だった私の好きな力士は、第54代横綱の輪島大士関。
「黄金の左」といわれた差し手から繰り出される下手投げ。右からのしぼりあげ。
金色のまわし。
横綱土俵入りでは、身体全体に赤みが差し、せり上がりの際に徐々に紅潮する鍛えられた金剛力士像のような筋肉。まさに相撲芸術であった。カッコイイ力士だった。
貴輪対決(貴ノ花戦)。輪湖対決(北の湖戦)とすばらしい名勝負の数々。
特に昭和47年9月場所千秋楽の貴ノ花との死闘は、大相撲史上最高の相撲と言っても過言ではないと思う。
その一方で「夜の帝王」と言われ、土俵外の行動も派手。また、力士には「腰が軽くなるから良くない」とされていたランニングを稽古に取り入れたり、常識の枠にはまらない行動が物議を醸した。
現役引退後の昭和60年11月には、角界では前代未聞の、年寄名跡「花籠」を実妹の経営する料亭の借金の担保にしていたことが表面化し、(財)日本相撲協会は、委員から平年寄への2段階降格処分と無期限謹慎処分を理事会で決議。まもなく、輪島さんは角界を去ることになる。
そんな輪島さんが、今から9年前の平成21年1月13日のNHKの大相撲放送に23年ぶりにテレビの解説者として大相撲に帰ってきた。
解説中に輪島さんは、「私も相撲が好きで、よく見るんですがね~。」と何回も言った。
そして、親交のあるデーモン小暮氏のことを「閣下」と呼んでいた。
「私も相撲が好きで。」の「私も」の「も」は、「デーモン小暮氏ほど、相撲について詳しくはないが・・・。」と自分の方を格下に置いて、遠慮しているように取れた。
「私も相撲が好き。」とか「嫌い。」とか、そんなレベルではない。
日の下開山、「第54代横綱 輪島」幕内最高優勝14回。北の湖と角界で一時代を築いた大横綱なのに、不祥事を起こして角界を去ったので、もう私には相撲のことを偉そうな顔をして語る資格はないと思っていたのだろうか? そう考えると辛くなる。
数年前、プロレス専門誌「Gスピリッツ」に輪島さん自身が、プロレス時代の思い出について語ったインタビュー記事が載っていた。
「プロレスはショーなんかじゃなかったよ! 自分で実際にやってみてヒシヒシとそれを感じたね!」と語っていた。
「プロレスに入ってからでも、『輪島!』と誰も呼び捨てにはしなかった。『横綱!』とみんな大事にしてくれたよ。感謝している。」とも語っている。
輪島さん自身も、年下のレスラーや年下のフロント陣(レスラーでない社員)に対しても敬語を使っていたという。
輪島さんは、角界にも、プロレス界に対しても、リスペクト、敬意を忘れない。礼儀を忘れない。紳士だった。
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