人は、考える葦である。天は自ら助けるものを助ける。

戦後の混乱から立ち上がり、文化的平和な国に成長した日本が、近頃反対の方向を向き始めた。偉人の言葉を考え直して見たい。

人は考える葦であるー第5章 ビッグな失言の後の ビッグなニュース

2021-02-26 15:20:28 | 随筆
 過日の高官の失言が全世界に知れ渡った問題がやっと下火になったと思ったら、今度はビッグな女性のビッグな公務員法違反のニュースが話題になっています。なんともはや、こんなビッグなことをする人が出世して、女性の地位向上の模範として教科書にも載るとは。これこそ日本の女性全部を敵に回していないでしょうか。

 出世というのは簡単にできるものではなく、ましてや男の競争の一つとなっていたところに、男女平等の理念のもと全国の管理職に女性の門戸が開かれました。男性のなかには、どんなにか悔しい思いをしている人が増えたことでしょう。その表れがこの間の失言に集約されていると思います。
 それでも日本はこの間も言われたように、女性の登用率は先進国でも下位です。女性雇用均等法が出来たのでさえ遅れ、しかも正式社員が増える元にはなっていないようです。ただ、職業の種類や門戸は大きく開き、各部門に女性の姿を見ることは、非常にうれしいことです。昔は男勝りという誉め言葉がありましたが、逆に使われることもあったかもしれません。

 女性の管理職は職種にもよりますが大いに広がっているように見えますが、初めの頃はもちろん、今でも評価は厳しいものがあることでしょう。何せ、競争社会の男性陣を押しのけて出世するのですから。そこで問われるのは、一人一人の資質です。管理職に選ばれた人の情熱や能力実行力は、それこそ同じ男性管理職に引けを取らないくらいに持ち合わせていないと低い評価を与えられます。少しの個人差は許容範囲ですが、衆目、同僚の目は厳しいと思います。やはり男性も評価は受けているのが当然ですが、女性は特に厳しいと考えられます。なぜなら、男女差の評価は厳しいと思いますから、何かにつけてやっぱり女はねえと言われかねません。そこに女性らしさなどというものはあまり望まれず(良い要因ではありますが)実行力、みんなに賛成される考察、納得される行動力などが求められることでしょう。つまり、重要な持ち場を受け持つ人は絶大な信頼を持たれなければいけませんし、ここに男女差はないのです。

 このような難しい坂を登って大切な肩書を持った以上は、信頼を受けることは勿論ライバルの強い力にも負けない行動を取らなければなりません。ところが管理職にならない職種でも、強い制約を受けている職業があります。それは公務員です。国家公務員から地方公務員まで、大きな仕事から位の低い仕事まで、公務員法という法律で国民の信頼を裏切ってはいけないことになっています。大きな会社や発展性のある収入の多い仕事に比較して、公務員を選ぶ人がいるのは、
収入が安定しているからだと思います。しかし、このような法律を守る義務もあります。

 最近は悲しいことに公務員のトップである重要な地位の人が、それを破って言い訳をしながら
すり抜けています。日本は、どうしてこんなに汚れた国になったのでしょうか。そして出世した女性が常識をはずれてことをして、1年前のことを記憶しないとは。その方は、大変な実力と信用でその位置まで上り詰めたそうです。そして、お呼ばれは断らない人間としてきているとか、それはつまり出世の道とも言われているとかいわれています。善良な国民、低所得の国民には到底理解できない世界のことではありませんか?

 全国の女性の管理職の皆さん、どうか、関係ないからがんばってくださいねー。女性の地位向上にお役に立ってください。

 コロナ関係のお医者さん看護師さん、保健所の皆さんお体お大切に。こういうところに予算をたっぷり使う良い国がいいのですが。

人は考える葦であるー第5章  国の行方 再び

2021-02-13 16:48:51 | 随筆
 聡明な皆さんは最近呆れて口が開いたままではありませんか?国の行方がこんなことになるとは想像できましたか?森さんの失言が世界に広がり、IOCまで前言取り消しとなっては決心せざるをを得ません。しかし森さんは自分の後継者を一生懸命考え、自分で指名し相手も承諾しマスコミに報道されました。私はあれ?こんな事個人で決めることかなと咄嗟に思いました。これが、日本のなあなあ政治なのです。今までの、高齢者が実権を握る自民党の習慣なのです。誰か不満を持つ人が出るだろう、こんな大事なことは会議に諮るだろうという民主主義の常識で私たちは考えるのです。

 果たしてまたまた政治の不介入やら、オリンピック憲章やら騒がしくなりました。森さんの辞任の挨拶は、真意は違うと言っても前の恥に上塗りしていることが理解できないのです。女性を芯から大切にしている人があんなこと軽々しく言うわけがありません。お嬢さんも難しい父の心情に困惑していました。言えば言うほど弁解で墓穴を掘ることがわからないのです。差別は男女のみならずすべてに渡るのです。人種ではまだまだ根深い差別が起きていますし、その他枚挙に暇がありません。一人の人がした失敗を以て~の国は何だと決めてかかること、一人の不祥事で、会社のトップが謝罪することなどが大きい差別です。誰でも幸せを求めて生きているのですから、それを犯すことが出来ない、困っている人がいたら助けるというのが基本です。それを芯から理解していないと自粛警察や嫌がらせなどをするのです。

 その反対に、権力が幅を利かせる社会を作ると、権力者に忖度し正しい判断ができなくなるのではないでしょうか。差別も何もおかまいなく権力者の考えで動いていきます。組織は何かというと必要に応じて作られます。それが、多くの意見反対意見を出し合い感情に走らず良心的な判断で目的を達成するのが当たり前です。忌憚なく意見を言い合う場は、男女の差はなく相手を認めながら信頼も生まれます。小さな組織も大きな組織も巧みな進行役で進められるのが理想です。日本全体を見ると必ずしもそれが多くなっているとは思いませんが、長い間をかけてこのような土壌を作ってきた現政権の責任は大ではないでしょうか。

 同じ党に属し、良心的に警告してきた議員が冷遇されていることに慚愧の念で一杯です。なんだかんだ理由をつけて首相を決め、全国区の党員の票を忌み嫌った(その時も海外では、日本の政治は少数の老議員で決まっていると評した)結果が、昔からの古い体制が刷新されなかった現在に至っていると思わざるを得ません。国の行方はやはり為政者とその周りの国民の代表が、国民の意思を吸い取ってより良い公正な方向に向けて欲しいと思います。先の大戦の反省がいまだに続いています。上皇天皇も戦争を知っていらっしゃるので、平和を願っています。その時代の政治が国を動かしているというのを忘れることはできません。

人は考える葦であるー第5章  ビッグな失言の結果

2021-02-05 21:26:12 | 随筆
 前回で、大統領級のスピーチについて書かせて頂き、結論に、発言は心にないことは出ない、と人格が影響すると申し上げました。そして今回難しい時代の東京オリンピック事業を代表する方が世界の人々を驚かす発言をしました。いつもこころに残っていたことを発言してしまいました。

 後で発言を撤回し謝罪して、役職の地位は変わりませんでした。しかし、一度口から出た言葉は世界を回り影響を与えます。今後注意すると言っても、差別の考えは根強く持っているので、いつどこで又失言するかどうかわかりません。今までも失言が多いとの評判がありました。更に広い世界には同じ差別の考えを持つ男性が多くいます。時代を問わず(封建時代も)男女差別をしない男性がわずかですもいたことを知っています。ところが日本はいつまでも女性を蔑視する国として有名です。ですから、女性の起用の多い国は、この発言に大きく反応しています。

 自分の責任の重さを考え辞任を頑なに断りましたが、そういう地位を自覚せず軽々しく発言しているのですから人格者とは言えないのではないでしょうか。ところが、日本の男性の集団はそれを簡単に認めるのです。世間の動静、世界の動きより留任が大事なのです。これからこの重責を果たしていけるのでしょうか。一時政治家にも定年を提唱し自ら実行した方がいらっしゃいましたが、
老害はごみだから掃けばいいでしょうとうそぶいています。掃いたごみは、捨てなければ、環境を汚すのは当然です。謝罪にも反論が出るのは当然ではないでしょうか?