風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

旅の原点①

2007-05-06 13:05:18 | 1996~97原付日本一周
1992年だったと思う。
必要に迫られて、原付の免許を取得した。
初めて買った原付は、ホンダDioだった。
これにした理由は特にない。
この頃は、自動車とかバイクは、事故や公害の元凶だと思って忌み嫌っていた。
本当に仕方なく乗っていたという感じだった。

しかし、心と言う物は気まぐれなものだ。
そのうち、エンジンの可能性というものに気付きはじめる。
ガソリンとオイルが入っていれば、アクセルをひねり続ける限り、どこまでも走っていけるんだという事に。
いたって単純なことだが、自分には大きな意識の変化だった。


1994年に、仕事の休みの日に何の計画もなく、道を走った事がある。
自分にとっては、この時の出来事が、後の日本一周の旅につながっていったと思っている。

雨具とコンビニのおにぎり、水筒を入れたバッグをDioのメット入れに突っ込んで、
近場の散策でもやるかと、軽い気持ちで出発。

国道17号線だったと思う。
たくさんの車、トラックにヒヤヒヤしたが、移りゆく景色の変化が楽しかった。
この時は地図を持っていなかった。
というより、地図の見方もよく知らなかった。

この道の先はどこにつながっているのだろう?という好奇心が手伝って、ひたすら走り続けた。

そのうち日が傾き始め、引き返そうか続けるか迷うが、さらに先へ進んでいく自分だった。
5~6時間走っていただろうか。
尻が痛くなってきて、肩もこってきた。
オマケに寒くなってきた。
持参した雨具を着込み、それでもなお前に進む。

日はとうに落ち、道はトラックが多くなってきた。
夜のトラックは、飛ばしているので実に怖い。

辺りが真っ暗なので、どこを走っているのか検討がつかない。
何だか上り坂を登っているようだ。
看板を見て、ここが三国峠だと知る。
ガソリンは半分より少ない。
随分走った物だ。
体は、かなり疲れていた。
休みたいが、どうしたらよいやら考えが浮かばない。

つづく・・・