風箱の徒然ブログ

旅の思い出話から、木工、日常の徒然を気ままに

札幌のライダーハウスに泊まる

2007-05-22 10:42:48 | 1996~97原付日本一周
1996年7月
支笏湖を一周して次に向かうは札幌。
ここから50km位の距離。
そのため樽前荘を出たのは昼過ぎ。

サッポロ大自然オートハウスというライダーハウスに向かっていた。
国道230号線札幌駅を背にして走る。
つりぼり」という看板が乱立している上り坂を登っていく。
荷物満載の50ccにはちとつらい。
すると左に大屋根のログハウスが見えてきた。
ペンキで殴り書きのように描かれた場所案内。入り口のオヤジの顔の落書き。
鹿の剥製の顔がヌッと待ち構える。

中は真ん中に階段、右には壊れたコインロッカー、壁には所狭しと落書き。
自分の心中はややたじろぎ気味であった。


しばらくじっとしていると、青いJOGに乗ったおやじが来た。ここのオーナーさんらしい。
まずは五右衛門風呂に入れという。
では後で入れさせてもらおうと思っていたら、オヤジさんがとっとと火をつけてしまった。
よほど入ってほしいらしい。
火のつけ方を教えてくれた。
見事な火付けだった。雑誌を破いたやつと、ちょっとした木っ端で、あっというまにメラメラと燃え出した。

「まあ、20分もすればいい湯加減になっからな。」

そして水周りやドラム缶のカマドなど、どれも自由に使って良いとのこと。
水道は常に流しっぱなしだった。

「こいつはとめるな。止ちまうと川からひいたパイプの継ぎ目がおっぱずれちまうんでな。」

川から引いた水?

エキノコックスは大丈夫なのかな?と心配になるが。
「大丈夫だぁ。おれぁここの水をずっと飲んでいるが、この通りぴんぴんしとる。」

カマドにも火をいれてくれたので、米でも炊くかとコッヘルと米を出す。
その前にちょうど良い湯加減になった五右衛門風呂に入る。
こんな風呂釜に入るの生まれて初めてだ。
親から聞いたことはあったが、これがそうだったのか。
浮いているスノコを踏み、沈めて入る。
感激である。

夜は他の泊まり客と一緒に焚き火を囲み、オヤジさんの面白い話を聞く。
キャンプ場情報や、ライダーハウス情報、札幌、小樽情報などを聞く。

ここ、なかなか気に入った。一泊800円は安いなあと思った。