風のたより

電子計算機とは一極集中の現象が大であるが、その合間を縫って風の一頁を

前代未聞

2015-10-14 17:08:56 | 日記
紅葉前線が里まで降りてきた。今年の夏が早く終わり、あっという間に秋が来た。秋の長雨と言おうか8月下旬から雨ばかりだった。そのせいか紅葉は早い。

今日の新聞、ニュ-スである。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐり、沖縄県の翁長武志知事は13日、移転先の名護市辺野古の埋め立て承認を取り消し、これに対して政府は行政不服審査法に基づく不服審査請求を行う方針を固めたと。

行政府のトップは、頂点は政府、国家である。市町村も自治体とは言え、国家の基で行政をやっている。住民基本法が制定され、住民基本カ-ドが発行された際に、全国の自治体の中で東京都国立市や福島県矢祭町が、当初国家に逆らってネットに参加しなかった。

その後、最後の砦であった矢祭町も住基ネットワ-クに接続するはめになった。

内務省が戦後、自治省と書き換えられ、地方自治と叫ばれるようになった。地方自治とは読んで字の如く、地方の論理や情勢や風土で独自に展開し、独自に治めるものである。

しかし国家の一行政であるために、内務省改め自治省の、あるいは国家の下請け機関に成り下がりつつある。

前述の住基ネットワ-クもしかりである。しかし、このたび国家が沖縄県に対して不服審査請求をすると言う。行政府が不服審査請求をするとは、前代未聞の出来事である。

恐らく戦後初めてではないかな。あるいは国家始まって以来の出来事であろうな

沖縄県の決定、あるいは決定に至った、国家に逆らって決定をしたことに敬意を表したい。やむにやまれぬ決定に至った、国家を相手にしての戦いは捨て身と言えば言えなくもないが孤立無援の戦いになるかも知れない。

ここまでの情勢になった事は、腰砕けにならなかったことは、いずれは長い戦いになるであろう。戦後、三権分立が叫ばれた、あるいは司法の独立が叫ばれたが、高度に政治的な事には関わらない司法の存在意義も問われることになろう

また、安保法制も、憲法学者あるいは人民から憲法違反の疑いがあるとの指摘を受けた。憲法違反なら、立憲国家ではないと言うことだろうな。

戦後の政治は既成事実の積み重ねできた。しかし立憲主義に基づかないとは、民主国家で無く、独裁国家であろうという事になりかねない

既成事実の積み重ねの中では、現実主義が往々にして優先される。外敵あるいは侵略に対しての防衛はまた別の話である。現実的な方便でも、憲法違反の疑いがあるなら、対案、代案は難しいな。ましてや現実の立法は絶対多数である、決められる政治なのだな、いや決めてしまう政治とも言える

今回の国家による不服審査請求は、その裁決がどう出るか見守りたいが、いずれにしても司法の場にまでいくだろうな。ついでに安保法制に対して憲法違反の疑いのある学者によっても、安保法制を司法の場に持ち込むであろう

司法の意義を問われることになろう。こんどこそは司法当局は逃げるわけにはいかないであろう。民事では原告と被告との和解が多くなる。白とか黒と決着をつけにくいため、和解と言う調停手段が圧倒的に多い

しかし、今回の沖縄県や憲法の点には和解は難しい。ここまでが良く、ここからは悪いとは言えないな。

むかし、武田泰淳が「ひかりごけ」を描いた。北海道沖の漁船が遭難して、人が人の肉を食う。食わざるを得なかった事件であった。実際にひかりごけと言うコケが存在する。夜になると、暗くなると光るんだな

ひかりごけは、司法はどう裁いたか忘れた。いずれにしても、司法の存在が、法曹界全般の存在が問われることになろうな。裁判官だけでなく、弁護士も大いに影響を受けることは眼に見えている

軽井沢新聞の10月号を手に取った
無料なんだな

軽井沢町議会は9月定例会で「安全保障関連法案の廃棄を求める意見書」を賛成13人、反対2人の賛成多数で可決したと

提案した議員も驚いたと

驚き 桃の木 山椒の樹 だな