風のたより

電子計算機とは一極集中の現象が大であるが、その合間を縫って風の一頁を

幇間になれなかった女

2021-02-26 16:11:45 | 世評
総務省HPによると「国家公務員倫理規程違反に関する関係者の処分等について」と令和3年2月24日に11名の処分等を実施した

総務省の前身は、内務省であった。戦前の国家の基幹をなす省庁であった。警察機構や泣く子も黙ると言わしめた特別高等警察(特高)も下部組織であったが、余りに巨大機構で、絶大な権力機構であったため、敗戦後GHQによって解体・廃止された

戦前の特高は解体されたが、その業務は内閣府外局の国家公安委員会に継承されたとも言える。カミソリ後藤田と言われた中曾根康弘内閣で官房長官を務めた後藤田正晴は内務省出身であった。一貫して戦争には反対したが、リクルート事件後竹下内閣が退陣した折に総裁候補に上がったが、私は警察出身者であるため総理にはならない方が良いと、総裁選には立たなかった

しかし、今回の東北新社と総務省幹部との接待は良く表に出た。現職の総理に関わる事件であるため幕引きになるかなとも思ったが、内閣広報官の山田真貴子が高額な接待を受けたとはマスコミの話題にのぼるな

総務省は一人ではなく、幹部軒なき組織ぐるみとも言える。それほど大臣の威光は恐ろしいとも言える。官僚も長くなるとどうしても機構に呑まれる。例えばテレビカメラの前でも上司が訪れると手も両手を横にそろえ頭は下がる。実ほど頭を垂れる稲穂かなと言う言葉があるが、敬意もあろうが昔の軍隊さながらの光景だな。

話は変わるが、厚生労働省に村木厚子がいた。課長時代に凛の会事件の虚偽公文書作成により起訴有罪判決を受け、大阪拘置所に抑留された。部下の犯罪だったので無罪を主張してようやく保釈され、無罪判決を得た。大阪地方検察庁特捜部の証拠改竄事件であったので、冤罪そのものであった。その後村木厚子は厚生労働省に復帰して事務次官になったが、国家により検察により痛めつけられながら、国家機構に戻った

たとえ冤罪にしても、公務員によって公務員による犯罪を受けながら、同じく公務員に戻った。意思が強いとも言えるが、全体の奉仕者である公務員に再度戻った。小生にとっては不可思議な感じがしたな

山田真貴子と村木厚子とは立場や考えが違うにしても、同じ公務員であることには変わりが無い。しかも夫も同じ省庁勤務であり、省庁内の役職は妻の方が高い。夫婦とは気質が同じ、俗に似た者同士と言うが、同じような人が多い。特に公務員同士も多いんだな。産経新聞に司馬遼太郎がいた。生き字引と言われたが妻も同じ産経新聞社でその分野での能力は妻の方が高かったとか。東京藝術大学長に平山郁夫がいた。学生の頃は妻の方が成績は良かったと

総務省のHPの沿革によると、情報流通行政局は2008年(平成20年)7月4日に設立されている。菅義偉は2005年(平成17年)11月から2006年(平成18年)9月まで総務副大臣、その後2007年8月まで総務大臣であった。そして無職だった長男を大臣秘書官に抜擢し、その後、後援者である東北新社に入社させた。菅義偉はその後2012年12月から2020年9月まで官房長官をやっている

今回の総務省の処分等によると情報流通行政局が多い。菅義偉の人事による関与の影が付き纏っている。しかも調査が早い。異常に早いな。誰がどのように調査したか分からない。22日の衆議院予算委員会の理事会で総務省が接待内容を発表したと。1円単位で発表したと。国会の議事録を当たったが無い

総務省のHPによると、24日に武田総務大臣閣議後記者会見の概要が掲示されている。記者の問いに対し、12名延べ38件の倫理法違反があったと、本日までに調査を終え、その結果を国家公務員倫理審査会に報告するとともに、懲戒処分案についても国家公務員倫理審査会に承認申請する予定となっていると

同日、処分を発表した後の記者会見では、記者からの問いかけに対し、今回の調査におきましては、民間企業である東北新社に対して、任意の協力により各種帳票類の提出を受けるなど、強制的な捜査権限を持たない中で、可能な限りの客観的証拠を集めた上で、事実の確認を行ってきたと。そのような中、どうしても当事者の記憶に頼らざるを得ないものもありますけど、職員・事業者双方から一人一人、ヒアリングを行い、双方の陳述内容にそごがないかも含めて検証し、できる限りの客観性というものも確保したと

総務省による総務省のための調査であった。民間相手に任意の調査であった。税務調査なら税務署による調査ならば受けざるを得ない。しかし任意の調査であった。任意で関係者への帳簿や領収書等の調査であった。何で東北新社は調査に応じたのだろう。それは任意とは言っても監督官庁であったからであろう。監督官庁の調査ならば、当初幹部等が利害関係者とは思わなかったと話していたが、総務省や東北新社の双方にとって利害関係者であろうな。身内による監督としての調査であったので、道理で早かった。手心もあったであろうな

しかも接待の的は、情報流通行政局に集中している。総合通信基盤局は通称「電波マフィア」に対して、情報流通行政局は通称「放送マフィア」と言われていると。菅義偉は総務省の利権である電波に加え放送・マスコミを手中に入れようと画策している。総務省とは携帯電話にしてもNHKにしてもその認可権をもっている。それらを考慮して総務省出身の山田真貴子を内閣広報官にすえた

集英社から「幇間の遺言」が出版されている。今は絶版になったであろうが、1995年(平成7年)5月に出版された。語ったのは悠玄亭玉介、それを小田豊二が聞き取って書いたものである。幇間だから、自らが書く事はいない。喋り、語りなんだな。これが読んでも面白い。聞けばもっと面白いだろうが、文で読んでも面白いんだな

幇間とは誰が言いだしたか、太鼓持ち。幇間とは宴席での酒間をたすけるんだな。幇間の幇とは訓読みだとタスケル。昔の男たちは粋だったな。幇間とは芸達者。しかし、客よりも芸を上手くしてはダメなんだな。客より上手くては駄目、人様より教養をひけらかしては駄目。あくまでも控え目、客を喜ばすのが商売だな

文は残る。しかし言葉は、口から出まかせと言う言葉もあるように、口から出て消える事もある。文のように残らない。しかし、余韻は残る。間をとると耳に残るんだな。間が空きすぎると、間が抜けることになってしまうが。言葉は文にはないものがある。お経もそうだな。同じ事を繰り返し、繰り返し使う事もある。文とは構成が違ってくる

人の顔には口よりも耳の方が上にある。何故だか分かるかな。まあ禅問答のようだが
「幇間の遺言」には、耳が口よりも上にあるのは人の話を聞くようにだと。しかも良く聞けるように二つもあると。まず、聴いてから口にすると

年寄りを見ると、見渡してみると、もっとも小生も爺さんが板についてきたが、自己中心になりがちである。どうしても自己をひけらかすんだな。その点、「幇間の遺言」には得るものがある。個性もほどほどに。大阪ではボチボチと言うそうな

帯には
たいこもちってのは、歴史ある由緒正しい芸人だよ。教養があって、芸があって、品がいい。それにこの美貌だ。まさにあたしにぴったりの商売だったよな

幇間とは商売だったな。それも男の職業だった。なんせ正客以下の客を取り持つ。客に快感や快楽を与える商売である。菅義偉は長男に「総務省とは距離を置いて付き合うように」と釘を刺したと。それは表の言葉だな。息子は親のやり方を見ている。息子は裏の言葉として「総務省の利権を大いに貪るように」と聞こえたのだろう

山田真貴子内閣広報官は25日の衆議院予算委員会に参考人として出席した。野党もまさか出てくるとは思っても見なかったであろうな。矛先が鈍ったと言うか上手く逃げられた。頭が良いと言うことは、通例記憶力が良い。テレビでもクイズ番組を見ているとよく知っている。それと記憶力が良い。日本の学力は記憶力に宿っている。特に官僚とは記憶力だけは良い。記憶に無いことは考えられない。理念とか考えを聞いてもすり抜けられる。具体的に聞いていくんだな。馬鹿になっても具体的に聞いていくんだな

菅義偉は昨年10月26日にNHKの「ニュースウォッチ9」に出演した。日本学術会議の会員任命について拒否した件を聞かれて「説明できることと出来ないことってあるんじゃないでしょうか」と本音を言ってしまった。翌日、山田真貴子はNHKに「事前の打ち合わせと違う、総理は怒っている」と電話したとの報道がなされた。それを聞かれたが山田真貴子は電話していないと。NHKの前田晃伸会長も出席していて、電話を受けていないと

報道での話と違うんだな。総理の報道関係者との記者会見がある。山田真貴子内閣広報官は司会をしていた。この国は記者クラブが報道の自由を害しているが、総理の記者会見は記者クラブを生かすなら、せめて記者クラブが主催して記者クラブが司会をして、出席の記者も自由にして、自由な質疑応答をすべきである

現実には山田真貴子内閣広報官が司会をやって、取り仕切って、質問内容も事前に提出させて、質問は一つだけだと。だから菅義偉の回答も眼を下に向き原稿を読むことになっている。マスコミを籠絡させ、政府の情報を手の中の報道関係者にしか流さないと。あるいは情報によってマスコミを競い合わせると

情報とは権力の源泉でもあるし、金になるんだな。ましてやその情報は政府からの発信だな。官庁、省庁とは独占企業のようなものだな。情報の発信局である。飲み会には断らない女・山田真貴子内閣広報官は政府べったり、菅義偉の意向を受けた人物であろう。菅義偉にとっては打って付けの格好の広報官であろう。そこには幇間のように政府・報道機関・国民との間を幇助出来ず、菅義偉にとっての広報官であろうな。広報官でなく告知官であろうな

幇間とは男の職業だと、だったと。山田真貴子は幇間になれなかった女と言えるな


時代おくれ

2021-02-23 11:55:58 | 世評
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長であった森喜朗が辞任して橋本聖子が新会長になったと。まさにオリンピックのために生まれ、オリンピックのために活躍したオリンピック娘が新会長になったと

評議員会で理事を選出して、理事会で会長を互選する。本来なら会長が辞任したら、理事会で理事の中から会長を選出すれば良いのだが、残りの理事の中では見渡しても会長に足る者がいなかったので、名誉会長の御手洗富士夫(キヤノン株式会社代表取締役会長兼社長CEO)に丸投げして、選考検討委員会を設けて、外部から会長候補を招聘した

森喜朗が「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」とか「女性っていうのは競争意識が強い。誰か一人が手をあげて言うと、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね。それでみんな発言されるんです」とか発言したと

JOCの評議員会ではその話を笑って聞き流したと。森喜朗としては女性を蔑視したよりも軽視したんだろうな。軽視が軽蔑と取られ、女性蔑視へと発展していったんだろうな。IOCも当初は軽く考えていたが、広告主、大きな収入源である商人から言われたら万事休すだな

女性蔑視の輪は五大陸を瞬く間に駆け巡った。丁度、日本の総理の息子が総務省の高官との会話が分からない筈であったが、文藝春秋の記者から録音を取られた。国会で逃げられなくなった。従来だと国会なぞは隠蔽改竄で逃げられたが、追い詰められた。あと一歩の詰めであろうが・・・

森喜朗は逃げられなかった。世の流れと共に、「時代遅れ」だと。女性蔑視は疑問がないが、時代遅れの発言は首を傾げる。女性軽視や素人軽視は今に始まったことではないな。昔から女性蔑視の流れはあった。女性蔑視反対を今の流行にしてはいけないんだな

平塚らいてうがいた。時ははるか昔の明治の時代である。明治44年(1911年)雑誌「青鞜」創刊の辞である。小林登美枝・米田佐代子編『平塚らいてう評論集』(岩波文庫)からの引用によると

元始、女性は実に太陽であった。真正の人であった
今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く、病人のような蒼白い顔の月である
さてここに「青鞜」は初声を上げた
現代の日本の女性の頭脳と手によって始めて出来た「青鞜」は初声を上げた
女性のなすことは今はただ嘲りの笑を招くばかりである
私はよく知っている、嘲りの笑の下に隠れたる或るものを

今から百年以上前に女性たちが産声をあげた。産声なんだな。それから現代までに幾多の時代を超えたが実態は何ら変わりがないな。返って女性蔑視や素人軽視は強くなっている感がするな

話変わって、日本語の名詞には男性名詞と女性名詞がない。名詞の性別が無い。しかし、西欧のフランス語やイタリア語では男性名詞と女性名詞があると。英語も古くは名詞の性別があったが、今はほぼ消滅していると。どうして、仏蘭西語や伊太利語で名詞の性別が出来たからよく分からないと。性別の蔑視でなく区分けのようなもののようだと。従って中性名詞もあると。しかしどうして男性と女性の性別をしたのか疑問である

そんな時代もあったねと 中島みゆきが歌った
あんな時代もあったねと まわるまわるよ時代は回る
今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ  と

長身の河島英五がいた
若くして肝臓疾患のため急死した河島英五がいた
自らが作詞作曲した「酒と泪と男と女」を歌った河島英五がいた
その河島英五が歌った歌に、阿久悠作詞、森田公一作曲の「時代おくれ」があった

一日二杯の酒を飲み  さかなは特にこだわらず
マイクが来たなら 微笑んで  十八番を一つ歌うだけ

不器用だけれど しらけずに   一年一度酔っぱらう
目立たぬように はしゃがぬように
時代おくれの男になりたい

時代おくれの男 なんだな
時代遅れの女とは言わないな
男勝りとは言うが、女まさりとは言わないな
女々しいとは言うが、男々とは言わないな

映画の三大映画祭とは、カンヌ国際映画祭とベリリン国際映画祭とヴェネツィア国際映画祭だと。映画祭とは映画に接している者、映画に関して玄人が選定すると。「千と千尋の神隠し」はアニメーションだが、ベリリン国際映画祭で金熊賞を受賞したと

「鬼滅の刃」は興行収入で「千と千尋の神隠し」を抜いたと。素人の見立てでは「鬼滅の刃」を評価しているんだな。良いと見ているのであろうな。しかし、玄人の見方はどうであろうかな。一度映画祭に出品してみたらどうかな

世論調査は色々やっている。オリンピックの開催とか政権の支持率とか様々やっているが、意外とどういうやり方をやっているか分からないが、世評の噂では当たっていると。分からんな




一任  お任せします

2021-02-15 16:30:51 | 世評
報道機関の報道によると、12日に公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の評議員と委員(理事)の合同の臨時懇談会が開催され森喜朗会長が辞任したと

後任の人選は有力だった評議員会議長の川渕三郎が会長を辞退したと。会長の人選は透明性を持ってと。成程もっともな意見である

臨時懇談会では懇談会であるためか議事録は公表されていない。従って報道による推察になる。何故森喜朗は会長を辞任したか。そして何を反省して、今後何を改めてゆくかである。それらのことが懇談会で話し合われたと思われるが、分からない

オリンピック憲章とは、オリンピズムの根本原則6によると、このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会的な出身、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。と

森喜朗はこの女性蔑視により、オリンピック憲章を逸脱したと。世の男と女は半々であるな。女から大多数である女から批判、罵倒され、協賛企業からは性差別であると反対されて辞任に追い込まれた。辞任して次だな。次の頭は誰か、誰にするかであろうな

下馬評では川渕三郎の名があがったが、汚名を着せられた前任者が選出して良いかと批判されて消えた。川渕三郎は、懇談会の前日11日に組織委員会の武藤敏郎事務局長から「2,3回電話がかかってきて、遅くまで話したと」その際に白紙に戻る可能性を感じ取ったと。ある筋からの賛意を得られなかったのだろうな。12日の臨時懇談会では、後任を選定する選考検討委員会を発足して、その委員の人選を司る委員長には名誉会長の御手洗富士夫に一任すると

組織委員会の定款によると、評議員会は評議員をもって構成し、理事、監事の選任及び解任をすると。そして理事会で会長、副会長、専務理事及び常務理事の選定及び解職をすると。即ち評議員が理事を選出して、理事が会長等を互選すると

2020年6月29日現在での評議員は、川淵三郎(公益財団法人日本サッカー協会相談役)、 遠山敦子(公益財団法人トヨタ財団顧問・元文部科学大臣)、出資元である公益財団法人日本オリンピック委員会名誉委員(JOC)から木村興治と福田富昭、同じく出資元である東京都副知事から梶原洋と武市敬の合計6名

2020年10月30日現在の役員等は、名誉会長は御手洗富士夫(キヤノン株式会社代表取締役会長兼社長CEO)、会長は森喜朗(公益財団法人日本スポーツ協会最高顧問)、副会長は
遠藤利明(衆議院議員・公益財団法人日本スポーツ協会副会長)、津賀一宏(パナソニック株式会社代表取締役社長)、河野一郎(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構顧問)、山下泰裕(公益財団法人日本オリンピック委員会会長)、山脇康(公益財団法人日本障がい者スポーツ協会理事)、多羅尾光睦(東京都副知事)の6人。専務理事(事務総長)は武藤敏郎(株式会社大和総研名誉理事)。常務理事(副事務総長)に布村幸彦(元文部科学省スポーツ・青少年局長)と福井烈(公益財団法人日本オリンピック委員会専務理事)の2名。理事は秋元康(作詞家)、麻生泰(麻生セメント株式会社代表取締役会長)、荒木田裕子(国際オリンピック委員会オリンピックプログラム委員会委員)、泉正文(公益財団法人日本スポーツ協会副会長兼専務理事)、王貞治(福岡ソフトバンクホークス株式会社取締役会長)、河野雅治(日本政府代表・中東和平担当特使)、小山くにひこ(東京都議会議員)、髙島なおき(東京都議会議員)、高橋治之(株式会社コモンズ代表取締役会長)、田嶋幸三(公益財団法人日本オリンピック委員会副会長)、田中理恵(オリンピアン・体操)、谷本歩実(オリンピアン・柔道)、豊田周平(トヨタ紡織株式会社取締役会長)、中村倫治(東京都オリンピック・パラリンピック準備局長)、中森邦男(公益財団法人日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会参事)、成田真由美(パラリンピアン・水泳)、蜷川実花(写真家・映画監督)、馳浩(衆議院議員)、東村邦浩(東京都議会議員)、松本正義(公益社団法人関西経済連合会会長)、丸川珠代(参議院議員)、室伏広治(スポーツ庁長官)、ヨーコ ゼッター(公益財団法人日本スポーツ協会常務理事)、横川浩(公益財団法人日本陸上競技連盟会長)、渡邉守成(国際オリンピック委員会委員)の25名。

以上の名誉会長を除いた35名の理事で選考検討委員会を構成して、35名の理事から会長を推薦選出することに原則的にはなるであろう。どの社会でも名誉会長は現役を退き、ただ眺めているだけであり、助言を求められれば提言するであろうが、昔で言えば隠居である。今回は選考検討委員会の委員長になり、しかも委員の選出まで一任されたと。閑職から一気に時の人となった

一任とは、物事の処理・決定のすべてを任せることだと。臨時懇談会では専務理事(事務総長)の武藤敏郎から次期会長選出の選考検討委員には内部の理事で男女半々で構成して、その人選は名誉会長の御手洗富士夫に一任すると。今後の議事は非公表で結果は発表すると

武藤敏郎は大蔵・財務事務次官、日本銀行副総裁、株式会社大和総研理事長、学校法人開成学園長兼理事長を経歴している。事務総長でもあり、今後の組織委員会はこの男を軸に進んでいくのであろう

一任と言う言葉は聞かれる。政治の党大会や会議で、主に選出過程で聞かれる。最近ではアベシンゾウの辞任の後、菅義偉を選出した自民党大会に代わる両院議員総会である。どのように総裁を選ぶか方法について所属国会議員に加えて都道府県連の票数について二階俊博幹事長に一任した

また前原誠司は2017年9月の民進党代表選挙に立候補して、枝野幸男に勝利し第3代民進党代表に就任した。しかし、幹事長に予定していた山尾志桜里のスキャンダルにより白紙になり打撃を受けた。その後にコイケユリコが立ち上げた希望の党への合流に色気をなした。両院議員総会での決定は代表への一任になった。対立した枝野幸男も前原誠司に一任したが、不服で立憲民主党を立ち上げた

どうも一任された時にはもう決まっていることが多い。一任とは身を任せることにも通じるであろう。昔の時代劇では二足の草鞋を履く者がいた。「男はつらいよ」の場合には二足の草鞋を履く者は居ない。ヤクザだけれど取締役には加わらないんだな。もっともヤクザと香具師との違いであろうな。例えれば、お控えなすって、手前、生国と発しまするは葛飾柴又の生まれ、姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と申します。一任とはそんな口上を連想させる

まあ、今回の一任劇では、ある筋からの力があるような感がする。オリンピックとはどうも商売と国家の力が大きい。開催国だけでなく、商売には国境は無い、国境や人種の差別なく世界を股にかける。外国で暮らしていけるのは画家と音楽家であるとか。映像は世界を駆け巡る。これほどの媒体は無い。このコロナ禍ではオリンピックの開催すら危ぶまれる。世論調査では開催に疑問符を生じると。開催希望は商人と政治家とオリンピック関係者であろうな。

筋を通すとは首尾一貫させるとか道理にかなうことをするとか。反対に筋者とは俗にヤクザのことを言うとか。川筋者とは北九州炭鉱の町でのオキナカシを指したと。同じ川筋者でも箸にも棒にもかからない者もいれば、無法松の一生もいたし、中村哲もいたな

開催できなければ協賛企業との間で違約金も生じる、無観客開催では入場券収入が入らない。組織委員会長はじきに決めるだろう。決まればその選出過程から、あるいは頭によって、どの筋からか推察は出来るだろう。まあ、一任が丸投げにならぬように・・・



地球村の社会 お笑いの社会

2021-02-11 17:04:31 | 世評
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の森喜朗(83歳)が辞任の意向であると
報道によると、事前の報道によると後任は評議員の公益財団法人日本サッカー協会相談役の川渕三郎(84歳)であると
この国では大体事前の報道そのままが決定になるようである。選挙の事前予想、出口調査による当選確実と同じようなものである。
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会とはJOCと東京都が1億5千万円をおのおの拠出して委員会を設立している。定款によると評議員が役員の選出、解任を決議できることになっている。
評議員はどういう手順で選任したか分からないが、現在の評議員は設立者のJOCから名誉委員の2名(木村興治、福田富昭)、東京都から副知事の2名(梶原洋、武市敬)、外部から2名(公益財団法人日本サッカー協会相談役の川渕三郎、公益財団法人トヨタ財団顧問・元文部科学大臣の遠山敦子)で構成されている。

川渕三郎(84歳)が評議員議長であると。自らが選任した者(森喜朗(83歳))が世論により辞任させられて、今度は自らが会長になると

変わらんんな。この村社会は変わらんな。TBSの昼に毎週昼おびをやっている。司会のお笑い、恵とか言ったかな、お笑いだけあって合いの手が上手い。そしてお笑い番組に徹している。お笑いは何を言ってもお笑いだからと許されることもある

しかし、何も変わらんな。世論はどうかな
オリンピックとは商売の模様、いや商売上が鮮明になってきた。商売は今や国境を超えるな

今日だったな、文春オンラインでプチ鹿島が面白い見方をしていた。菅義偉は勝負師で無くてギャンブラーだと
ギャンブル賭博とは、数少ない賭けに勝ったことが忘れなれないと。いわゆるビギナーラックだな。素人は賭けに勝つことを、勝ったことを自慢げに話す傾向があるな。いい見方をしていた。
おまけに頑固。自らの信念を曲げないんだな

個人的には頑固は構わない。しかし国を任すことは怖さがあるな

村社会にも良いこともある。いわゆる掟オキテだな。
参った、参った、参ったわ

玄人素人  男と女

2021-02-08 17:17:23 | 世評
今年の節分は2月2日だったと。読んで字のごとく季節を分けるので年間4回あると。立春、立夏、立秋、立冬の前日だと。その節分の中でも新年を意味するし、立春の前日の節分は意味深い。北国では暗い陰気な冬から春の訪れを感じさせるお祝いの日であると

北国の冬は暗い。どんよりとした雲に覆われ、暗い。部屋の中でも雪に閉ざされ暗く寒い。戦後いち早く埴谷雄高や本田秋五と共に近代文学を創刊した山室静は信州の佐久市で育った。佐久市の冬の雪はそれほど多くは無いが、寒い

それは雪と氷の郷土 冬は早く訪れ その白い暴君は長く君臨する かくて地表は刃物のようにとがり・・・
だが、やがて遂に待たれた春がくる

節分の中でも、この春になる節分が際立っている。豆を撒いて、邪気を追い払う、新しい年の始まりに、幸せを祈る。南国と北国では、春の訪れは格段の違いがある。山田洋次が北海道ものを描いた折に、遥かなる山の呼び声だったかな、倍賞千恵子演じる夫に先立たれた牧場主が、冬厳しいこの地を離れよう離れようと思うが、春になると嘘のように花に満ちると、それを見ると踏み止まってしまうと

氷が融けると水になると。氷が融けると何になると問われると、ある子供が春になると。人それぞれの答えが考えがあるな

森喜朗(83歳)が2月3日、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)の評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」と発言したと。女性蔑視ではないかと物議を醸している

JOCの評議員とは現在57名いる。その評議員会の終わった後に森喜朗が一人で喋ったとか。JOCの定款によると、評議員会の選定及び解任は、評議員選定委員会において行うと。評議員選定委員会は、評議員1名、監事1名、事務局員1名、外部委員2名の合計5名で構成し、理事会が選任すると。評議員会は理事及び監事の選任又は解任を決議すると。そして理事会及び評議員会は、評議員候補者をそれぞれ評議員選定委員会に推薦することができると

何のことはない。評議員も理事も身内で選定して回しているようなものである。JOCの評議員とはスポーツ協会の役員が圧倒的に多く、後は大手の企業役員が少々である。その内女人は公益財団法人日本セーリング連盟の中川千鶴子ぐらいであるかな。理事25名となると、かってスポーツをやって現役を引退して○○体育協会の役員がほとんどである。その内女人となると、独立行政法人日本スポーツ振興センターの籾井圭子、世界オリンピアンズ協会理事の小谷実可子、公益財団法人日本陸上競技連盟理事の高橋尚子、筑波大学院教授の山口香、公益財団法人日本体操協会常務理事の山崎浩子の5名のみである

オリンピックは2020年が延期になったと。オリンピックでは開会式がある。旗手は国旗を持って、選手、役員とトラックを回る。名もない国家では選手が1名とか2名がいるんだな。それに比べて役員は数名だな。従来オリンピックとは競技を競い合う、団体競技を除いては個人と個人との競技であろうな。しかし選手以外に国家の役員、協賛企業が多すぎる感がする。まず政治家(屋)はオリンピックを好む。企業は宣伝のために利用する。もちろん選手あっての五輪だが、外野が多すぎる。いや外野とは傍観者じゃなくて、観覧席からの操作・支配のようである。国家や商人にとっては打って付けの媒体である。いわば商売上の宣伝であり、国家高揚の場である

因みにJOCの令和元年度決算概要によると、受取補助金等・負担金が85億円になる。この補助金収入先は分からない

森喜朗(83歳)。シンキロー、蜃気楼とは誰が命名したかな。蚤の心臓とも言われたかな。早稲田大学では雄弁会に属したと。どういう訳か大学の弁論部とか雄弁部は右派が多い。大学当局からは良識派と見られ、保守派が多い。2000年4月に小渕恵三が脳梗塞で倒れると、5人組が密室での談合で森喜朗を総理大臣にしたと言われた。2011年に長男を亡くすと、2012年11月には衆議院議員を辞めている

まあ雄弁会だけあって、口は達者である。口が動くので本音がポツリポツリ出てきて、マスコミからは失言と称されたが、本人は気にしないな。「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国である」「選挙では無党派は寝てしまってくれれば良い」「子どもをたくさん作った女性が、将来国がご苦労様でしたと言って、面倒を見るのが本来の福祉です。ところが子どもを一人も作らない女性が、好き勝手、と言っちゃなんだけど、自由を謳歌して、楽しんで、年とって・・・税金で面倒見なさいと言うのは、本当におかしいですよ」「あの子、大事なときには必ず転ぶ」とか。今回も口が滑ったんだな

2013年9月7日にブエノスアイレスで開催された国際オリンピック(IOC)総会に際して、森喜朗はオリンピック誘致委員会評議会議長として現地入りしている。2020年開催地に東京が決定した折には、風流夢譚を記して右翼に付け狙われた深沢七郎と違い、ミカドの肖像を記したが、右翼には狙われなかった、あの無表情で笑わない東京都知事の猪ノ瀬直樹が小躍りした姿が映像で流された。人とは嬉しい時には思わず表情が出るんだな

なお、当時誘致に関わった公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恆和会長は誘致運動に絡んで辞任している。オリンピックの誘致運動に絡んだ明細は誘致手数料や映像制作費や調査費等の諸経費については良く分からない事が多いし、経理書類も紛失したか残っていないようである

その後2014年1月には東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会はJOCと東京都により1億5千万円をおのおの拠出して一般財団法人として設立され、2015年1月1日に公益財団法人になったと。定款によると、組織員会は評議員を3名以上7名以内を置き、理事、監事の選任及び解任をすると

評議員は誰が選任するか分からないが、2020年6月時点の評議員は6名である。多分同一団体から三分の一を超えないように、設立者のJOCから名誉委員の2名(木村興治、福田富昭)、東京都から副知事の2名(梶原洋、武市敬)、外部から2名(公益財団法人日本サッカー協会相談役の川渕三郎、公益財団法人トヨタ財団顧問・元文部科学大臣の遠山敦子)で構成されている

この6名の評議員で役員を選出している。森喜朗は多分、誘致委員会評議会議長の関係から組織委員会でも会長に選任されたであろう。なお他の役員では専務理事(事務総長)に株式会社大和総研名誉理事の武藤敏郎がなっている

森喜朗は北国生まれであるが陽気な男なんだろう。もう80歳過ぎ。年を取ると男も女も地が出てくる。ましてや政治の世界で何十年も過ごしていた人である。政治家(屋)とは一種のシマ、縄張り争いなんだな。別の言い方で言えば、その道の玄人、プロなんだな。いやその道だけしか生存できない者とも言える。自民党を見れば、二階にしても菅にしても麻生にしても爺だな。何十年もシマの中での生活では、庶民感覚とか持てと言っても無理だな

森喜朗を委員会長にしたのも、シマでの世界での選出だな。従来の言動からして女人蔑視はしょうがないだろうな。本人にすれば蔑視よりも軽く考えていたのだろう。しかし報道に現出したのは落ち目になったからだろうな。菅義偉も長男の問題で報道機関から、テレビのお笑い番組でも報じられている。それも叩いても大丈夫だとマスコミが踏んでるからだな。菅義偉も過去には「ぐるなび」に係る動きや横浜で大将の安倍晋三の桜を見る会のようなことは週刊誌で書かれていた。しかし単発だったな

報道とは一度ぐらいでは世に広まらない。お笑いがギャグを飛ばしても一度じゃ駄目だな。何回も何回もやって認知される。報道機関も世の動きを眺めている。菅義偉も玄人からの評価は高かった。それは安倍晋三の後継者選びでは一役も二役も貢献した

田原総一朗がいる。自称反自民をうたってるが、半分自民、半自民かな。菅義偉が総理になった時は評価が高かった。何年も官房長官をやって危機管理能力は高いと。しかし支持率の減少を見て、演説も出来ない、後手後手の対応だと。玄人の見方だな。玄人たちは報道で煽るんだな。大衆も玄人、専門家の考えを尊重しすぎる傾向がある

俗に専門馬鹿という言葉もある。玄人の考えや意見もその道だけは通用するが、一歩わき道に外れると対応できないことが往々にしてある。政治家(屋)のシマでは、その道だけは玄人が幅を利かす。しかし一歩塀の外へ出れば世界が違ってくる

今回の森喜朗の人選も、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会という玄人集団での出来事である。女の蔑視もあろうが、オリンピックに関わる玄人たちの考えであろうな。6日の毎日新聞の報道によると事務総長の武藤敏郎らの強い説得によって辞任を踏みとどめたと。オリンピックの玄人たちでは、安倍晋三の声も上がったとか。安倍晋三と言えば国会での噓だな。冗談にも程がある

骨董の世界では、玄人を騙しても罪にならないと。同じ玄人でも色々いる。骨董では素人を騙してはいけないと。玄人同士では騙された方が悪いんだな。悪いというか目利きがなかった、眼力がなかったということだな。騙されたら勉強となるんだな

ベニスは水上の都市だと。土の下には材木が張り巡らせて、木材の上に建物を建てたと。木は水の中では腐らない。空気に触れると腐ると。深川の木場は商人の町。木材は川に浮かべてある。貯木場だな。昔の木場商人は瑕疵があっても文句は言わなかった。自らの眼力の無さを表に出さなかった。そういう見栄はあった。良い意味での見栄はあった。しかし今の商人は見えない水の中に腐った部分を見落とすとクレームを付けると

森喜朗はその道での調整力だけであろうな。女人蔑視もあろうが、玄人の世界では素人を嫌う。玄人のしきたりや、わきまえないからだろうな。従って会議は長引く。玄人の考えを素人に述べる度量が無いことが最大の欠点である。会議に素人が入ると長引く、色んな意見も出てくる、女人の見方、素人からの提案もあろう。それらを時間がかかるから排除するという意見であろうな。いわば会議が進まないんだろうな。シャンシャンと俺に従えと言うんだろうな。民主主義とは面倒で時間がかかることが分からない。議員活動でもそうであったろうな

朝日新聞の日田支局長に近藤康太郎がいる。自ら田圃を耕し、狩猟もやってると。けものを獲るのは力のいる仕事だが、探す方は、忍耐そのものであると。猟は発見するが2割、獲るが3割、探すが4割、解体・精肉するが1割だと。力仕事より、丁寧な人、我慢強い人が有利だと。マタギに関わらず、本来は男とか女とかの性別の区別は無かっただろうな

テレビ朝日の玉川徹が羽鳥慎一モーニングショーで、2日に初プロンプターで会見を行った菅義偉について「ちょっとかわいそうになってきた」ことから「痛々しくて会見を見るのをやめた」と。玉川徹とは原則的な考えをするが素直なんだな

芸事では理論より、考えより、動作、所作から入る。そして理論は後からくる。後から考えて合理的であることが分かると。藝術も素直な人が伸びる。教えを素直に聞いてると段々分かってくると

菅義偉は長い官房長官時代に記者から楽しいかと聞かれたら、即座に楽しいに決まってると。やりたいことが出来るから。こんな面白いものはないと

他者から痛々しいと言われたら、総理は立つ手があるかな。言う方も言う方だが、言われる総理もこれほどの屈辱はないだろうな

男と女の間には 深くて暗い川がある 誰も渡れぬ 川なれど
エンヤコヤ 今夜も舟を出す ROW AND ROW
黒の舟唄 があった
野坂昭如も歌っていたが、長谷川きよし も歌ってた
加藤登紀子も歌ってたかな
あれは、歌いやすいし音痴でも歌えるな。歌詞も良い。題名も良い。いいことづくめかな