本日は、今から28年前に受験した一級建築士について記します。
現在のようにIT化、ブログやインターネットの時代ではありませんでしたし、この28年の間に、転勤や引っ越し、結婚(妻M子との生活)、など人生いろいろなことがあり、当時の受験案内、受験票、合格通知など、紙ベースの記録は残っておらず、唯一、「一級建築士免許」のみが、受験結果の証として、残っているのみです。
ただ、当時の勉強教材として活用した主な書籍として、日本建築学会の建築便覧は、計画、構造、施工の勉強に活用しました。今でも実務面で重宝している書籍です。製図の勉強には、日本建築学会の建築資料集成を活用しました。この本は、学生時代から活用しており、今現在も右腕として活用しています。
その他、その当時の参考図書は、下記の写真のとおりです。
受験勉強は、独学、ただ、学生時代に購入した日本建築学会、空気調和・衛生工学会の書籍をフルに活用しました。写真のものは、その一部です。
受験は、昭和63年度、昭和最後の受験で、その前の年は、建築基準法の大幅改正が行われ、特に、法規の試験は、その改正内容を徹底的に学習した記憶があります。
試験概要
1)受験資格:K大学工学部建築系学科卒+実務経験2年分
2)受験年度:昭和63年(1988年)
3)受験年齢:25歳
4)受験地:埼玉県
最短であれば、昭和60年に大学を卒業、昭和62年度の受験となりますが、試験の準備期間としては不安があり、また、受験申請の時期に、転勤になったこともあり、昭和63年度に挑戦することにしました。
学科試験と結果
学科試験は、18ケ月、2時間/日のペースで、学生時代の専門書籍、日本建築学会の関係書籍、持ち込み可の法令集を活用
1)計画(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点20問前後
2)法規(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点20問前後
3)構造(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点22問前後
4)施工(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点22問前後
5)学科試験:合格(100問×60%=60問<自己採点84問前後、84%)
この当時は、学科試験は4科目、一発で、学科試験をクリアしました。ただ、法規は、試験時間内ギリギリで、23問までは解答できましたが、最後の2問は、残り時間5分を切り、ざっと試験問題を読み、試験に持ち込んだ法令集に目を通すことができず、5者択一の解答は「えいや!」でした。
合格発表は、NET掲載などなかったので、発表当日は、その合格発表の場所に出向いて、受験番号を確認した次第です。
製図試験
製図試験の課題は、「リゾートホテル」でした。
学習方法
①テーマについて、日本建築学会の関係書籍を通じて、「リゾートホテル」の基本プランを学習
②製図は、繰り返し、エスキス、図面作成を実践(イメージトレーニングを徹底した)
③学習期間は、2ケ月、ウィークデイは2時間/日、土日は5時間/日のペース
学生時代、4年生の製図の課題が「シティーホテル」でした。そのときに勉強した成果が活かせ、5時間30分で、書き終えるためのテクニックをしっかり身につけ、A2サイズの製図板、T定規、0.9、0.7、0.5、0.3の2Bの濃さのシャープペンシル、○、□、△のテンプレートを駆使し、所定の時間内、ほぼ完ぺきにプランニングし、製図を完成することができました。
概ね5時間30分の内訳は、
アウトラインの下書:20分位
1F、2F平面図、断面図の製図(記憶が曖昧ですが)4時間30分位
設計主旨の記述、15分程度
見直し、残り時間
途中、我慢ができず、トイレに行きました(5分位ロス)。
学生時代、設計の講義は、宿題も多く、審査、評価も厳しかったのですが、そこで、「鍛えられた」ことが、成果として現れたと思います。その当時に指導教授には、今でも大変感謝しています。
もう一つ、学生時代の建築設備の設計事務所でのアルバイトも所定の時間内に製図を仕上げるテクニックを得たことも大きかったかもしれません。
製図の基本は、「正確・明瞭・完全」です。
中学時代に技術科の教諭の指導です。反抗期でしたが、素直に「良い言葉」だと思いました。今の自分があるのは、「魅力ある先生」との出会い、これは、後々の人生に大きく影響するものだと改めて感じました。
製図試験の結果
合格 でした。(合格通知は、今、手元にはありません)
最終的に、一級建築士試験は、一発で「合格」することができました。
この時の一級建築士の最終合格率は、12.3%でした。
高校、大学で7年間、建築系の勉強をしてきて、その7年間の集大成として、一級建築士を受験するのは、当然の成り行きです。
しかし、一級建築士を合格しましたが、まだ、25歳の青二才です。業界で、やっとスタートラインに立つことができたに過ぎません。より一層、勉学に励み、「プロ」として、早く一人前になることを志した。そんな若かりし日の思い出です。
勿論、その後、精進して、今なお、専門のスペシャリストを目指して、建築関係、機械設備関係の勉強を兼ねて、いろいろな国家資格等に挑戦しつづけている訳です。
申請
製図試験の合格後、速やかに免許申請、免許登録税(¥60,000)を納め、無事、免許証が到着しました。
一級建築士の講習会や専門学校などがありますが、独学を貫いて、自分を律すれことができれば、何とかなります。マイペースが一番、まじめに勉強した約2年間いや、学生時代からと考えれば、9年間ですね。
今は、例の偽装問題で、建築士法も大幅に改正され、合格率も10%未満で推移しているようです。
建築士法より
(目的)
第一条 この法律は、建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、もつて建築物の質の向上に寄与させることを目的とする。
(職責)
第二条の二 建築士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
私の保有する39個(2015年12月現在)の資格のBEST3の一つです。
1位:一級建築士
2位:エネルギー管理士(ブログに掲載済)
3位:甲種特類消防設備士(ブログに掲載済)
まだ、目指すべき資格があるので、この順位が変わることがあると思います。
一級建築士を目指されている皆さん、誘惑に負けず、がんばってください。
ともかく、コツコツ積み重ねるしかありません。
現在のようにIT化、ブログやインターネットの時代ではありませんでしたし、この28年の間に、転勤や引っ越し、結婚(妻M子との生活)、など人生いろいろなことがあり、当時の受験案内、受験票、合格通知など、紙ベースの記録は残っておらず、唯一、「一級建築士免許」のみが、受験結果の証として、残っているのみです。
ただ、当時の勉強教材として活用した主な書籍として、日本建築学会の建築便覧は、計画、構造、施工の勉強に活用しました。今でも実務面で重宝している書籍です。製図の勉強には、日本建築学会の建築資料集成を活用しました。この本は、学生時代から活用しており、今現在も右腕として活用しています。
その他、その当時の参考図書は、下記の写真のとおりです。
受験勉強は、独学、ただ、学生時代に購入した日本建築学会、空気調和・衛生工学会の書籍をフルに活用しました。写真のものは、その一部です。
受験は、昭和63年度、昭和最後の受験で、その前の年は、建築基準法の大幅改正が行われ、特に、法規の試験は、その改正内容を徹底的に学習した記憶があります。
試験概要
1)受験資格:K大学工学部建築系学科卒+実務経験2年分
2)受験年度:昭和63年(1988年)
3)受験年齢:25歳
4)受験地:埼玉県
最短であれば、昭和60年に大学を卒業、昭和62年度の受験となりますが、試験の準備期間としては不安があり、また、受験申請の時期に、転勤になったこともあり、昭和63年度に挑戦することにしました。
学科試験と結果
学科試験は、18ケ月、2時間/日のペースで、学生時代の専門書籍、日本建築学会の関係書籍、持ち込み可の法令集を活用
1)計画(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点20問前後
2)法規(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点20問前後
3)構造(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点22問前後
4)施工(問題数25問):60%以上(15問以上)→自己採点22問前後
5)学科試験:合格(100問×60%=60問<自己採点84問前後、84%)
この当時は、学科試験は4科目、一発で、学科試験をクリアしました。ただ、法規は、試験時間内ギリギリで、23問までは解答できましたが、最後の2問は、残り時間5分を切り、ざっと試験問題を読み、試験に持ち込んだ法令集に目を通すことができず、5者択一の解答は「えいや!」でした。
合格発表は、NET掲載などなかったので、発表当日は、その合格発表の場所に出向いて、受験番号を確認した次第です。
製図試験
製図試験の課題は、「リゾートホテル」でした。
学習方法
①テーマについて、日本建築学会の関係書籍を通じて、「リゾートホテル」の基本プランを学習
②製図は、繰り返し、エスキス、図面作成を実践(イメージトレーニングを徹底した)
③学習期間は、2ケ月、ウィークデイは2時間/日、土日は5時間/日のペース
学生時代、4年生の製図の課題が「シティーホテル」でした。そのときに勉強した成果が活かせ、5時間30分で、書き終えるためのテクニックをしっかり身につけ、A2サイズの製図板、T定規、0.9、0.7、0.5、0.3の2Bの濃さのシャープペンシル、○、□、△のテンプレートを駆使し、所定の時間内、ほぼ完ぺきにプランニングし、製図を完成することができました。
概ね5時間30分の内訳は、
アウトラインの下書:20分位
1F、2F平面図、断面図の製図(記憶が曖昧ですが)4時間30分位
設計主旨の記述、15分程度
見直し、残り時間
途中、我慢ができず、トイレに行きました(5分位ロス)。
学生時代、設計の講義は、宿題も多く、審査、評価も厳しかったのですが、そこで、「鍛えられた」ことが、成果として現れたと思います。その当時に指導教授には、今でも大変感謝しています。
もう一つ、学生時代の建築設備の設計事務所でのアルバイトも所定の時間内に製図を仕上げるテクニックを得たことも大きかったかもしれません。
製図の基本は、「正確・明瞭・完全」です。
中学時代に技術科の教諭の指導です。反抗期でしたが、素直に「良い言葉」だと思いました。今の自分があるのは、「魅力ある先生」との出会い、これは、後々の人生に大きく影響するものだと改めて感じました。
製図試験の結果
合格 でした。(合格通知は、今、手元にはありません)
最終的に、一級建築士試験は、一発で「合格」することができました。
この時の一級建築士の最終合格率は、12.3%でした。
高校、大学で7年間、建築系の勉強をしてきて、その7年間の集大成として、一級建築士を受験するのは、当然の成り行きです。
しかし、一級建築士を合格しましたが、まだ、25歳の青二才です。業界で、やっとスタートラインに立つことができたに過ぎません。より一層、勉学に励み、「プロ」として、早く一人前になることを志した。そんな若かりし日の思い出です。
勿論、その後、精進して、今なお、専門のスペシャリストを目指して、建築関係、機械設備関係の勉強を兼ねて、いろいろな国家資格等に挑戦しつづけている訳です。
申請
製図試験の合格後、速やかに免許申請、免許登録税(¥60,000)を納め、無事、免許証が到着しました。
一級建築士の講習会や専門学校などがありますが、独学を貫いて、自分を律すれことができれば、何とかなります。マイペースが一番、まじめに勉強した約2年間いや、学生時代からと考えれば、9年間ですね。
今は、例の偽装問題で、建築士法も大幅に改正され、合格率も10%未満で推移しているようです。
建築士法より
(目的)
第一条 この法律は、建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、もつて建築物の質の向上に寄与させることを目的とする。
(職責)
第二条の二 建築士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
私の保有する39個(2015年12月現在)の資格のBEST3の一つです。
1位:一級建築士
2位:エネルギー管理士(ブログに掲載済)
3位:甲種特類消防設備士(ブログに掲載済)
まだ、目指すべき資格があるので、この順位が変わることがあると思います。
一級建築士を目指されている皆さん、誘惑に負けず、がんばってください。
ともかく、コツコツ積み重ねるしかありません。