なぜ西なのに北なのか?
実は、沖縄方言では、方角をあわらす言葉は共通語と違います。
東→あがり、西→いり、南→ふぇー、北→にし
「あがり」→太陽が「上がる」方角
「いり」→太陽が「入る」方角
「ふぇー」→ は日本語の古語「南風(はえ)」と同根
というのは比較的簡単に推測されるのですが、
なぜ北が「にし」なのかは諸説あるようです。
→東西南北の方言読みの語源について知りたい。特に西はどうして「いり」で北はどうして「にし」か。 | レファレンス協同データベース
そのあたりでややこしくなっているのが「西原町」。
東海岸に面しているのに「西原」。これは、
「(琉球王国の王都である)首里の「にし(北)」にある」
という意味の「にしばる(原)」が転じて「西原」ということのようです。
だからといって
「ああ、沖縄の地名で『西』とあれば北のことなのか」
となるかというと実はそうとも言えず、
別に「西原(いりばる)」という地名があるのです。、
こっちは「いり(西)」なんですよね。…ああややこしい。
ということで冒頭の写真の話になるわけです。
この写真、「西(北)」という表記は、
そのあたりの混乱がないように説明しているのです。
……というわけでは実は全然なくて、この写真に関しては
那覇市に「西」という地区があり(これは「いり」の方の西)、
「(那覇市)西 北(交差点)」という意味になるのです…ああややこしい。
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