豚肉生食禁止:「生の方がおいしいのに」客から惜しむ声 - 毎日新聞
「え?そもそも「豚肉を生で食うな」なんて常識でしょう。」
という反応がネットを見る限り大半ですし、私自身常識だと思うのですが、「現在の飼育環境において豚肉に菌や虫が居るから生で食べてはダメというのは都市伝説だ」とか、「生ハムだって火を通していない豚肉じゃないか」とかいう話も見かけて、
私が把握できる限りの正確な情報が知りたくていろいろ調べてみました。
●何が危険なのか
・解体時に糞尿がつくため危険?
→それは豚肉に限った話ではなくまた表面を使用しないなど対処はある程度確立している
・豚肉はトキソプラズマ原虫に感染しているから危険?
→昔から生で食うなと言われていた原因その1
ただ、現在はリスクゼロとはいかないまでもほとんど見られなくなっているようだ。(*1)
・豚肉は細菌に感染している率が高いから危険?
→昔から生で食うなと言われていた原因その2
SPF豚など、飼育方法によって「ある程度」リスクは下げられるが完全ではない。(*2 , *3 )
・E型肝炎ウイルスに感染しているから危険?
→今回の処置の一番の理由(ですよね?)
SPF豚の基準にE型肝炎ウイルスは含まれていない
内臓は通常の肉よりも高く、特に肝臓はウィルスが最も集中する臓器である。。(*4>)
●食べ方・加工法による違いはどうなのか
・生→上記全てについて未対処
・加熱→十分に火を通せば原虫・細菌・ウィルスともに殺すことが可能。
・非加熱加工(生ハム等)
→塩漬けにしておくことで原虫・細菌のリスクはかなり下がる。
ウィルスのリスクは情報なし(この処理でリスクは減らない?)
ただし(内臓以外の)市販のものからの感染例は2009年時点のフランスでは確認されていない
(飼育環境などを含めた管理のおかげ?)
●最初の疑問点について
・現在の飼育環境において生で食べてはダメというのは都市伝説?
→ 「豚肉にコーラをかけると…」という動画が一時期話題になったが
それは捏造動画らしいのでその意味では都市伝説と言うのは正解。
とはいえ生食のリスク自体が都市伝説というわけではない。
捏造動画のネタが割れた反動で逆方向の都市伝説ができたのかも。
・「生ハムだって火を通していない豚肉じゃないか
→細菌・原虫のリスクは対処されている。
ウィルスのリスクは減らないが感染例はないっぽいので自己責任でという感じ?
●結論
・豚肉生食ダメ!焼き肉でもドング等の扱いは注意!
・生ハムは(内臓でなければ)大丈夫っぽいけど理屈上肝炎ウイルスのリスクはあるよ。
ネット上で調べただけなので勘違い等あるかもしれませんがこんなかんじかと。
参考リンクがない場所があるので後で補足するかもです。
参考:
*1 :「SPF豚・無菌豚の正しい知識を!」 - 豚肉ランド
*2: 日本SPF豚協会 - SPF豚とは?
*3: 日本SPF豚協会 - SPF豚に関するQ&A
*4: 食品安全関係情報詳細 フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、動物由来E型肝炎ウイルス(HEV)のヒト感染に関する衛生リスク評価意見書を提出
肝臓はHEVが最も集中する臓器である。臨床報告事例が少ないとはいえ、肝臓を主な食材とする料理(豚肝臓ソーセージであるフィガテル)は消費者の健康にとってリスクがある。
生ハム、スプレッドタイプ・ソーセージやサラミなどの生の食品については今日までHEV症例は報告されていない。
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